News

ケガをした直後にやってはいけないこと

2017.10.27

ケガをした直後にやってはいけないこと | 高校野球ドットコム
急性期のケガは患部を冷やすことが大切。冷湿布よりも氷を利用しよう。

ケガをした直後にやってはいけないこと

 スポーツにはケガがつきものですが、ケガには突発的に起こるスポーツ外傷と、繰り返し動作などによって少しずつケガの状態が悪くなってしまうスポーツ障害があります。野球は接触プレーの比較的少ないノンコンタクトスポートに分類されますが、ボールが身体に当たることによって起こる打撲骨折、他の選手との接触プレーなど、突発的に起こるケガも比較的よくみられます。

 スポーツ外傷は起こってから48時間〜72時間(2〜3日間)を急性期と呼び、その間は患部を安静に保って痛みや炎症などがこれ以上広がらないようにすることをまず優先させます。腫れている部位にはRICE処置を行い、適度な圧迫と冷却を行います。この時期に患部を温め続けたり、痛みがある部位にマッサージやストレッチなどを無理に行うと、逆に患部の炎症が広がってしまうことがあるので注意が必要です。帰宅してお風呂に入ると思いますが、この時期はあまり患部を温めすぎないように短時間で済ますか、汗などをシャワーで流す程度にとどめるようにします。傷ついた細胞が修復・再生するためには十分な血流が必要ですが、急性期の間は血流が増えると腫れが大きくなったり、痛みを伴ったりすることを理解しておきましょう。

 氷で冷やす代わりに冷湿布を使うというケースも見られますが、冷湿布では患部を十分に冷却することが出来ません。薬剤の鎮痛効果や消炎をおさえる効果は期待できますが、湿布を貼ると最初は冷たい感覚があるものの、次第に熱がこもりやすくなり、はがした後に生温かい感覚が残ってしまうことになります。また長時間にわたって湿布を貼り続けると皮膚の表面がかぶれてしまったり、かゆくなってしまったりすることもあります。ケガをした直後のアイシングには氷や氷水などを使うようにしましょう。

 また患部の状態を改善させるためには、身体全体のコンディショニングも良い状態に保つことが大切です。食事面では栄養バランスの良いものをとるように心がけ、睡眠不足などに陥らないように十分な睡眠時間を確保しましょう。就寝時は身体全体が冷えやすく、体調を崩しやすいので就寝時の服装や室温などにも気を配り、ケガの状態が早く改善できるように出来ることをしっかりと行いましょう。

文:西村 典子
球児必見の「セルフコンディショニングのススメ」も好評連載中!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.31

【鹿児島NHK選抜大会】鹿児島実がコールド勝ち!川内商工は終盤に力尽きる

2024.05.31

夏の愛知大会は6月28日から開幕!決勝戦は7月28日【愛知大会要項】

2024.05.31

【鹿児島NHK選抜大会】鹿屋農が"強気の勝負"で勝機を引き寄せ4強入り

2024.05.31

【北信越】富山県勢4校が12年ぶりの県勢V狙う、茨木擁する帝京長岡にも注目<地区大会>

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.26

【近畿大会注目チーム紹介】実力派監督就任で進化した奈良の名門・天理。超高校級の逸材3人を擁し、緻密な攻守で全国クラスのチームに!

2024.05.26

【春季関東大会】白鷗大足利が初優勝!最後はタイブレークの末サヨナラ死球で幕切れ!

2024.05.26

【近畿大会注目チーム紹介】エース頼み脱却を目指してきた京都国際。「素質はプロ入り左腕と同等」の2年生左腕の台頭と打線強化で京都の大本命に成長!

2024.05.28

交流戦開幕、初戦の注目は髙橋宏斗vs.今井達也の初対決!

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉