本日14時から試合開始となる夏の甲子園決勝戦。初の優勝を目指す北海と54年ぶりの2回目の優勝を狙う作新学院となった。北海のここまでの打率は、3割1分6厘。作新学院の打率は、2割8分4厘。打力的には北海がリードに思われるが、作新学院のエース今井達也をどれだけ打ち崩せるか。また、北海のエース大西健斗もそう簡単には攻略できない。見応え十分の決勝戦となった。
さて、歴代の甲子園優勝校を振り返ると、やはり打って勝ち上がった学校が多い。そこで今回は、甲子園でのチーム打率上位のチームを振り返っていきたい。
1位 .448という驚異の打線で優勝を果たした駒大苫小牧
第1位は2004年の駒大苫小牧。なんと、チーム打率.448!個人ではなく、チーム全体でそれだけ打てば、相手校からすれば、たまったものではない。
2回戦から登場した駒大苫小牧は、いきなり佐世保実業相手に15安打を浴びせ、7対3で快勝。そして3回戦では強打の日大三と対戦し、11安打放って、7対6で競り合いを制する。
準々決勝ではプロ注目の涌井 秀章(現・千葉ロッテマリーンズ)擁する横浜と対戦し、18安打で6対1と快勝。残塁13は反省点だが、林 裕也がサイクル安打を達成するなど、記録ずくめの1日になった。
さらに準決勝では東海大甲府と壮絶な打撃戦を制し、10対8で決勝進出。
決勝戦では選抜優勝の済美と対戦。この試合でも打撃戦に。13対10で済美を破り、北海道勢として初の甲子園優勝を決めた。全試合で2桁安打と攻撃面では全く隙がなかった駒大苫小牧。また忘れてはならないのは5試合で失策はわずかに「1」だったこと。攻撃、守備すべてにおいてハイレベルなチームだった。
■駒大苫小牧の戦い
2回戦:佐世保実業戦 7-3 33打数15安打
3回戦:日大三戦 7-6 29打数11安打
準々決勝:横浜戦 6-1 40打数18安打
準決勝:東海大甲府戦 10-8 34打数14安打
決勝:済美戦 13-10 38打数20安打
43得点 174打数78安打 チーム打率.448
[page_break:第2位!自らの記録を塗り替えて堂々の優勝を果たした日大三]
第2位!自らの記録を塗り替えて堂々の優勝を果たした日大三
第2位は2001年の日大三である。残したチーム打率は.427。2000年には智辯和歌山が圧倒的な強打を見せ、6試合で100安打、11本塁打、157塁打、打率4割1分3厘と次々と大会記録を塗り替えて優勝を決めた。しかし、そのチーム打率を1年後に越えるチームが出てくるとは全く想像ができなかった。
いきなり1回戦の樟南戦で42打数21安打、11得点を入れる猛攻。4番原島 正光(明治大–日立製作所)が3ラン本塁打を放つなど主軸から一打が生まれた試合であった。
2回戦の花咲徳栄戦でも11対4で快勝。原島が本塁打を打つなど、またしても大当たり。
さらに3回戦の日本航空戦では、原島、内田 和也(元西武ライオンズ)、都築 克幸(元中日ドラゴンズ)の本塁打が飛び出し、7対1で快勝。28打数9安打、残塁はわずかに4と効率よく点を取った試合であった。
準々決勝の明豊戦では、内田に大会2本目の本塁打が飛び出し、17安打9得点で快勝し、4強入りを決める。
準決勝では横浜と対戦。7対6で破り、決勝進出。この試合、都築の大会2本目の本塁打が飛び出すなど、どこからでも本塁打が出る日大三打線は脅威であることを示した。
そして決勝の近江戦では、7回まで2対1と近江投手陣を打ちあぐねていたが、7回裏に2点、8回裏に1点を入れて5対2で近江を下し、初優勝を決めた。6試合で計90安打、50得点、7本塁打と圧巻の打撃成績であった。
■日大三の戦い
1回戦:樟南戦 11-7 42打数21安打
2回戦:花咲徳栄戦 11-4 34打数17安打
3回戦:日本航空戦 7-1 28打数9安打
準々決勝:明豊戦 9-2 36打数17安打
準決勝:横浜戦 7-6 38打数16安打
決勝:近江戦 5-2 33打数10安打
50得点 211打数90安打 チーム打率.427
[page_break:第3位!99安打、65得点と圧倒的な打撃で優勝を決めた大阪桐蔭]
第3位!99安打、65得点と圧倒的な打撃で優勝を決めた大阪桐蔭