Column

3年生座談会 那覇西高等学校(沖縄)vol.3 「伝説の監督となった山城監督へ」

2016.08.15

 創立30周年を迎え、ベスト4まで駆け上がった那覇西前回は初戦から準決勝までを振り返っていただきましたが、第3回では、那覇西ナインがこれまでお世話になった方々にメッセージを贈ります。

これまでお世話になった沢山の先生方へ

――これまでお世話になった沢山の先生方に、みんなから最後の言葉をお願いします!

■山城 芳則先生へ

みんなで:僕らが入学して、あの強豪糸満高校から来てくれた山城芳則先生。希望の光になってくれると思ったけど異動で県庁へ行かれてしまった。もっとたくさん教えて欲しかったけど、芳則先生へ成長した姿を見せられたかな。

高江洲:僕の担任の先生でした。高校では野球やるつもりなかったけど、やった方がいいと背中を押してくれたのが芳則先生でした。中学までやったことのないキャッチャーへの転向も勧めてくれたことはホントに感謝しかありません。

■岸本先生へ

みんなで:山城芳則先生の後を継いで部長に就任してくださいました。若くてイケメンで、優しくて爽やかな先生。質の高いトレーニングを教えてくれました。西崎の特別支援学校へ行かれてしまいましたが、同じく成長した姿を見せることが出来て良かったです。

■阿波連先生へ

みんなで:効率の良いノックをしてくれたりメニューを考えてくれたり。那覇西ベスト4は阿波連先生が居ないと出来なかったですね。あと、精神面でも強くしてくれました。

高江洲:由生郎の長所を引き出すために、お前が彼の全てを知らないといけないと教えてくれました。あの言葉があったからこそ夏、良いリードをすることが出来たと思ってます。

■大城 綾子先生へ

みんなで:那覇西よりも沖縄水産の自慢しかしなかった綾子先生。ならば那覇西の自慢をさせてやろうと思いました(笑)。自己管理や食事の面でいつもお世話になっていたので、みんな強い体になったと思います。僕たち部員の面倒をみてくださり、ありがとうございました。

■町田先生へ

みんなで:町田先生が西原高校から来てくれてホントに強くなりました。町田先生の指導で試合中大きな声が出るようになったし、アップのときから集中することが出来て勝ちに結びつきました。技術面でも的確に教えてくれました。

赤嶺:町田先生が来た時はチーム状態は宜しくなくて。そこからチームを立て直してくれたのが、ホントにベスト4のきっかけのひとつだったのかなと。今は感謝の言葉しかないです。

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初ベスト4伝説の監督、山城 和也先生へ

宮城 律希選手(那覇西高等学校)

■山城 和也先生へ

赤嶺:自分たちが入学して、練習メニューがキツイというのが最初の印象でした。それでみんな粘り強くなりました。最上級生になって、勝って先生を胴上げしようということで頑張ってきました。普段は面白い方ですが野球になると熱が入って、部員思いの良い先生でした。

 春、悔しい思いをさせてしまったので最後の夏に良い思いをさせてあげようと、みんなが和也先生のために必死に戦ったのもありました。負けたけどベスト4で、最後先生が涙を流されたのは、僕らにしか分からない思い出が込み上げてきたのだろうし、それは僕らも同じ気持ちで。那覇西初のベスト4の伝説の監督は山城 和也ということで、自分たちもすごく嬉しいです。本当にありがとうございました。

一同:ありがとうございました。

――では最後の質問です。君達にとって高校野球とはどのような存在でしたか

高江洲:僕にとって高校野球とは、人として立派になるための。野球を通して自分を育ててくれる大切なものだと思います。2年半という短い期間で、その日その日が勝負で。その中で人間として成長することが出来ました。中学までは妥協する自分がいたけど、高校野球で我慢強く粘り強く何事にも取り組める人間になったのではないかなと自分では思っています。先生方、仲間、応援してくれた方々には、感謝しかありません。ありがとうございました。

宮城:僕にとって高校野球は人生の大きな財産になりました。練習や試合での悔しさから仲間の大切さを感じ、大観衆の中でプレーしたのも初めて。初めてづくしだった高校野球での経験をいかして、将来に役立てていきたいと思います。ありがとうございました。

我那覇:自分にとって高校野球とは、小学からずっと野球をやってきて集大成の高校野球。那覇西はベスト8(1989年秋季、2007年春季)が最高位で、それを塗り替えて甲子園に行ってやろうと思ってました。でも中々結果が出なくてみんな悩んでいました。だけどキツイ練習をやってきたことが財産だと思います。これからみんな別々の道へ進んで行くと思うけど、那覇西でベスト4へ行けたというのを、将来みんなで集まって話し合えたら最高です。ありがとうございました。

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[page_break:野球って、こんなに人を感動させることが出来るんだな]

野球って、こんなに人を感動させることが出来るんだな

新田 一惟選手(那覇西高等学校)

新田:自分にとって高校野球とは、仲間がいて。3回戦で宮城 律希が打ったときみんな泣いていたのだけど、高校野球続けてて良かったなあと。野球って、こんなに人を感動させることが出来るのだなと。

 他のスポーツとは一味違うものがあって、野球というものを作ってくれた昔の人に感謝したいです。笑って泣いて。言葉で言い表すことが難しいほど魅力ある球技で、自分の人生そのものと言っても過言ではない。キツイことが多くて何度も辞めようかと思ったけど、仲間が頑張ろうぜと励ましてくれました。いつしか辞めたいという気持ちから、みんなともっと野球がしたい!と気持ちに変化していたんです。大会で勝ち上がるたびに結束が固くなっていった野球は素晴らしいスポーツだなと思いました。ありがとうございました。

赤嶺:小中高とずっとやってきて、気が付いたら生活の一部になっていて。朝起きて野球の為に学校に行っているという毎日が続いていました。高校野球は全てにおいてレベルが違っていました。キツイのが8割、でも勝利したときや自分が成長したときの喜びの2割が大きくて。球場に足を運んでくれた方々に、僕の好きな野球で感動と笑顔を届ける素晴らしい素晴らしいスポーツです。高校野球を目指す未来の球児たちにも是非この舞台に立ってほしい。そのためにも自分たちがしっかりとした大人になって。また後輩たちにもしっかりと伝えて、野球が今まで以上に輝くように大切にしていきたいと思いました。高校野球ありがとう!

 全国高校野球選手権沖縄大会での、前年までの那覇西の最高位はベスト16であったが、今回の3回戦進出で6度目の挑戦となったベスト8の壁を突破しただけでなく、全公式戦で初となるベスト4の快挙を成し遂げたナインたち。

 自分たちはビッグイニングを作れないチームだと、きちんと自分たちの足元を見ていたからこそ、赤嶺を中心に守り抜くという意思疎通がいくつものビッグプレーを生んだ。その証が宜野湾前原との延長を制したことや、嘉手納との3回以降でのゼロゲームにも現れた。トーナメントの中で大きく成長していったナインたちの夏は、優勝した嘉手納に勝るとも劣らないほど熱い夏となったに違いない。

■前回までの座談会はこちら【第1回】【第2回】

(文=當山 雅通


今年も大好評!
【僕らの熱い夏2016 特設ページ】

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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