三重県立久居農林高等学校(三重)
久居農林集合写真
昨夏甲子園出場の津商に敗れた悔しさを忘れずに
三重県津市にある県立久居農林高等学校野球部は2002年の夏に甲子園出場経験がある古豪。その時の監督は、現在松阪高校を率いる松葉 健司監督です。
津駅から近鉄名古屋駅で約7分ほどにある久居駅が最寄り駅と三重県の中心にある同校は、実はかなり恵まれた環境を誇る学校です。両翼95メートル、センター122メートルの広さに加え、ナイター設備、両ベンチ裏にブルペンもあり最高のグラウンド環境。そのグラウンドは地区予選の会場としても使用されているぐらいで、そのため選手たちは20時半まで目いっぱいボールを追いかけています。
現在は3年生11人、2年生9人、1年生10人の全30名で活動をしています。今年の武器について、久居農林ナインは、『全力疾走、スピード・バッテリー・粘り強さ』の3つを挙げてくれました。まず全力疾走はチームとして徹底していることで、打ってから一塁までなどの走塁、盗塁、攻守交代、バット引き、整備など全力疾走とスピードにこだわっているとのこと。結果、ランナー三塁のインパクトゴーで内野ゴロでも点が取れるようになったので攻撃の幅が増えたことを実感しており、内野外野の連携も良くなったようです。
そしてバッテリーは、昨夏から経験をしてきていて、県大会、大舞台を通じて成長していることを実感しているようです。春季地区予選では延長12回で逆転勝利をしたことで、粘り強さにも自信を持つことが出来ました。
その春季大会を振り返ると、大きな収穫を得た大会であったようです。春の地区予選では昨夏甲子園出場の津商にコールド負けをしてしまいましたが、粘り強さで敗者復活戦から勝ち上がり県大会へ出場。そして再び津商と対戦することになりました。しかし、一歩及ばずサヨナラ負けという結果に。それでも選手たちはコールド負けを1点差に縮められたことにプラスに捉えている様子でした。
また、この夏は久居農林にとってどんな『夏』にしていきたいか。そう聞いてみたところ、春の悔しさを胸に、夏の大会では久居農林が大事にする粘り強さとスピードで、最後まで全力で戦い抜いて行きたいと意気込みを語ってくれました。
最後の夏は胸を張って挑む
ここからは久居農林の主将の刀根 瑞貴選手と副主将の小黒 大輝選手にお話を伺いました。
Q. 高校野球の魅力ってなんだと思いますか?
刀根 瑞貴(以下「刀根」):最後まで何が起こるか分からない緊張感です。
小黒 大輝(以下「小黒」): 本当に最後の最後まで気が抜けないという怖さも、魅力の一つです。
Q. 引退までにリベンジしたい!と思う高校はありますか?
刀根:津商です。春の地区大会では10対0のコールド負け、県大会では3対2で負けてしまい、とても悔しい思いをしました。もう一度対戦できるなら、次は絶対勝ちます!
小黒:津商とは2回対戦し2回とも負けてますからね。しかも県大会はサヨナラ負けだったので尚更悔しかったです。是非リベンジしたいです!
Q. 10点差が1点差になりましたからね!では、応援してくれる方々へ自分のここを見てほしいというのを教えてください!
刀根:最後まで諦めないプレーです!
小黒:足を使って相手にプレッシャーをかけるなどの、小技に注目してもらいたいです!
Q. 3年生にとっては最後の夏。どんな想いで大会に挑みますか?
刀根:最後の夏なので、今まで自分を支えてくれたチームや地域の方、家族には感謝の気持ちを持って、自分たちが胸を張ってプレーする姿を見せます!
小黒:ここ数年、チームはベスト8以上に行けていないので、チーム一丸となって一戦一戦を全力で戦い最高の夏にして、強い久居農林を復活させたいです!
久居農林の復活、期待しております!
[page_break:目指してきたのは全員で同じ方向に向かって戦える集団]目指してきたのは全員で同じ方向に向かって戦える集団
■佐藤 文彦監督に質問!
Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなチームを作り上げてきましたでしょうか。
全員で同じ方向に向かって戦える集団づくりを目指してきました。もちろん、その過程の中で選手同士でぶつかり合い、監督と選手がぶつかり合ってきました。その度に、何を感じて何を学んだか全員で確認してきました。自分中心であった集団が少しずつ成長し、チームのために野球をする楽しさが分かり始めました。この夏も全員で戦うということを貫きたいです。
Q. 成長が目に見えるようで、楽しそうですね。最後の夏に燃える3年生、また1・2年生へ何かメッセージをお願いします。
3年生は高校野球の集大成です。今まで積み上げてきたことを存分に発揮し、グラウンドで表現してください。期待しています。
佐藤監督も期待する、今年の久居農林。ぶつかり合って成長してきた今年の久居農林の夏が楽しみです!
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