栄養の宝庫である汁物の力を活用しよう
5月になり、だんだんと暑くなってきましたね。みなさん、夏の大会に向け元気に練習に励んでいることと思います。
さて…今月のテーマは「汁物」
暑くなってきて、「汁物はあまり飲みたくないな」という選手もいるかもしれません。汁物、食べていますか?どんな汁物、食べていますか?
「汁物」の役割って何だろう?
▲汁物の力を活用しよう
味噌汁、澄まし汁、お吸い物、コンソメスープ、コーンスープ…一口に「汁物」と言っても定番から季節に合わせたものまで様々なものがありますね。
その各種「汁物」の役割は、何があるでしょうか。
まず1つ目が栄養補給。
具材にもよりますが、例えば味噌汁だと味噌や豆腐はたんぱく質源。ミネラルは、味噌、海藻、野菜からたっぷり補給できます。ビタミンも野菜から摂取できます。
コンソメスープであれば、スープにはミネラル、具材にはミネラルや食物繊維が含まれます。
火を通すから野菜のカサも減りますし、生野菜で食べるよりも食べやすいですね。
次に、水分補給。
当然ですが、汁物には水分が含まれます。汁物1杯でコップ1杯程度の水分を補給することができます。適切な水分補給のためにも侮れませんね。
最後に、体の体温をあげる。
「暑いのに体温あげるの??」と思う人もいるかもしれません。ここで言う「体温をあげる」というのは、代謝をあげるということ。
冷たいものに偏りがちなこの時期は特に、胃の粘膜の血流を低下させてしまい消化機能が落ちてしまいます。それでは、せっかく食事を摂っても効率よく消化ができませんね。効率よく消化するためにも、温かい汁物で代謝をあげましょう。
ただし、沸騰したようなアツアツの物を食べる必要はありません(アツアツだと、口の中を火傷してしまうだけですし)。人がおいしいと感じる食べ物の温度は、体温±20~30℃です。つまり、60℃くらいのスープでも美味しくいただけますし、代謝も上がります。
また、とろみのついているスープは温度が下がりにくいですから、これからの暑い時期には向いていませんが寒い時期には有効ですね。
時間がないそんな時には。
朝食などは特に、汁物も作りたいけれどなかなか手が回らないという保護者の方もいらっしゃるかもしれません。その時は、前日の汁物を1杯分多く作っておいて選手に食べてもらう。どうしても難しい場合は、粉末やレトルト、フリーズドライのスープを活用する。たまにはそういう日があってもいいと思います。気負いせずできる範囲でご協力くださいね。
いかがですか?
単に「一品増える」というだけでなく、汁物には大切な役割があり栄養の宝庫ということがわかっていただけましたでしょうか。これからますます暑い時期になります。様々な角度からの栄養補給・水分補給を心がけていきましょう。
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■ 6月の栄養学一口コラムもお楽しみに!