第23回 夏に向けてのコンディショニング「センスアップで、持っている力を引き出そう!」【Vol.2】2017年08月11日

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【目次】
[1]体重コントロールと栄養補給について
[2]入浴、睡眠、疲労回復のコントロール、エアコンなどについて
[3]試合当日の行動プラン

「心と体のコンディショニング 心身一如」
 鹿児島県内を中心に、個人でスポーツトレーナーを営む高司譲さんの名詞にはこんなフレーズが銘打ってある。野球に限らず、スポーツ選手が持っている能力を最大限に発揮し、最高のパフォーマンスができるためには、心(メンタル)と体(フィジカル)、両面のコンディショニングが欠かせない。高司さんは、仏教用語でいう「心身一如」な状態をいかに作り上げるかをテーマにトレーナー活動を行っている。県内の野球部では公立高校を中心に10数チームを定期的に指導している。

 6月、夏の初戦を1週間前に控えた錦江湾で高司さんの指導があった。「夏の大会に向けてのコンディショニング」と題した講話は高司さんがこれまで20年近く高校野球の現場を見てきて、本番で力を発揮するために何をすればいいかをまとめたもので、あらゆる球児に参考になる話に思えた。以下、高司さんと錦江湾野球部の許可を得て、講話の内容を要約し、具体的なセンスアップトレーニングの方法をいくつか動画で紹介する。

 第2回では、グラウンドの外で気を付ける点(栄養補給や疲労回復のコントロール)、そして試合当日の行動プランについて解説します。

夏に向けてのコンディショニング「センスアップで、持っている力を引き出そう!」【Vol.1】から読む

体重コントロールと栄養補給について

スタミナ維持、疲労回復のために栄養補給に気を配ろう

 毎日必ず起床時と練習、試合後の体重をチェックしましょう。とにかく減らないことが重要です。体重の減少は動きのキレの悪さ、パワーやスタミナの低下に直結し、熱中症にもなりやすいです。

 暑い時期は食欲がわかないときもありますが、そうめんだけですませる食事をしないようにしましょう。とにかくよく食べること。食後に体重計に乗り、減っていたらその分また食べましょう。

 起床時にコップ1杯の水を飲む。寝ているときの発汗でドロドロになった血液をサラサラにする効果があります。

 朝食はきちんと食べましょう。食べることは水分補給にもつながります。ごはんかパン、味噌汁、汁物は必ずとりましょう。卵、納豆、牛乳、野菜、ヨーグルトやフルーツもとっておきます。試合の日には開始3時間前には必ずとる。そこでたくさん食べられなければおにぎりなどにして持ってきて、試合開始1時間ほど前に食べるといいです。

 水分は、授業中の合間もこまめにとるなど、一日中かけてとることを意識しましょう。アップの前にコップ1杯ほど飲む。がぶ飲みは吸収効率が悪くなり、お腹が重くなるので絶対にやってはいけません。試合中も同じでこまめにちびちび飲むようにしましょう。

 水分の中身は水やお茶、水、スポーツドリンクなどがいいでしょう。甘い飲料や炭酸飲料はのどが渇き、必要なエネルギーが不足しているので無意味です。

 

 スタミナ維持、疲労回復のためには栄養補給にも気を配りましょう。夏は特に暑さと最後の大会という緊張やストレスによる身体と心の消耗が大きいです。いろいろなエネルギーを消耗するので注意が必要です。

 回復、成長を促進するために、練習や試合直後から30分以内で食べるようにすることが大切です。その時間内に食事がとれない場合は、コンビニなどでおにぎりや豆腐、パンなどをとってから、帰宅してあらためて食事をとるようにしましょう。

 炎天下では汗とともにミネラル分を失いやすいため、その補給と疲労回復、活性酸素除去にきくビタミン、有機酸、発酵食品(納豆、キムチなど)を多くとることが望ましいです。

 試合前日は、炭水化物、野菜をしっかりとっておく。タンパク質は揚げ物以外の豚、魚、豆腐、納豆などでとる。当日の朝ご飯は試合の3時間前にしっかり食べておく。炭水化物中心に、足がつらないための塩分補給として味噌汁もとっておきます。

 試合中は、糖質や炭水化物などすぐにエネルギーになるものをとる。おにぎり、バナナ、ウィダーなどのゼリー類がおすすめです。100%のオレンジジュースなどクエン酸をとると疲労対策になります。

 試合後は、すぐにエネルギー回復になる糖質や炭水化物、疲労回復につながるクエン酸と身体を冷やすものをとるようにしましょう。食事は親に頼る部分が大きいです。その分感謝する気持ちを忘れないようにしましょう。

【次のページ】 入浴、睡眠、疲労回復のコントロール、エアコンなどについて

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プロフィール

政純一郎
政 純一郎(つかさ・じゅんいちろう)
  • 生年月日 1974年12月18日
  • 出身地 鹿児島市
  • ■ 経歴
    鶴丸高校―同志社大
  • ■ 鹿児島新報で6年間スポーツ担当記者。2004年5月の同社廃刊後、独立
  • ■ 「スポーツかごんまNEWS」を立ち上げ、野球、バスケットボール、陸上、サッカーなど主に鹿児島のスポーツを取材執筆する。2010年4月より奄美新聞鹿児島支局長を兼務
  • ■ 著書に「地域スポーツに夢をのせて」(南方新社)「鹿実野球と久保克之」(同、久保氏と共著)
  • ■ Webでは「高校野球ドットコム」、書籍では「野球小僧」(白夜書房)「ホームラン」(廣済堂出版)「陸上競技マガジン」(ベースボールマガジン)「月刊トレーニングジャーナル」(ブックハウスHD)などに記事を寄稿している。
  • ■ 野球歴は中学から。高校時代は背番号11はもらうも、練習試合に代打で1打席、守備で1イニングの試合経験しかない。現在はマスターズ高校野球のチームに所属し、おじさんたちと甲子園の夢を追いかけている
  • ■ フルマラソンの自己ベスト記録は3時間18分49秒(2010年のいぶすき菜の花マラソンにて)。野球とマラソンと鹿児島をこよなく愛する「走るスポーツ記者」

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