大阪偕星学園vs布施

　14時10分に始まった試合は先攻の布施が大阪偕星学園の先発・三山篤郎（2年）の立ち上がりを攻める。
1回表、先頭の西辻篤志（2年）が初球を中前へはじき返すと、2番・山田就斗（3年）がファースト前へきれいに転がす送りバントを決める。3番・五十嵐凱人（2年）の遊ゴロの間に西辻は三進。続く4番・朝尾雄斗主将（3年）が放った二遊間へのゴロが適時内野安打となり、布施が1点を先制する。

布施の先発はサイドハンド右腕の陽川博章（3年）。タイミングとバットの芯を巧みにずらしながら、時には果敢に内角を突き、4回まで大阪偕星学園打線を1安打無得点に封じた。

布施の1点リードで迎えた5回裏の大阪偕星学園の攻撃。この回先頭の9番・繁原里夫（2年）がレフトへ同点本塁打を叩き込んだのを機に大阪偕星学園打線の猛攻が始まる。

1番・川越翔太（2年）が中前安打で出塁すると、2番・右田黎（3年）の送りバントが布施守備陣のミスを呼び、オールセーフ。その後、4番・辻野昂太（1年）のセンターへの犠飛で勝ち越し点を奪うと、5番・松山侑生（1年）の右前安打、6番・宇佐美真太（2年）の右中間を深々と破る適時三塁打、7番・笹田隆弥（3年）の中前適時打でこの回一挙5得点を挙げる。

ビッグイニングを機に試合の主導権を握った大阪偕星学園は6回裏にも右田、加藤竜馬（3年）の連続犠飛で2点を追加。7回には二つの死球と8番・三山の左前安打で作った一死満塁の好機で1番・川越が左前へ適時打を放ち、8対1。大阪偕星学園が7回コールドで勝利を収めた。

大阪偕星学園の先発を務めた背番号10の三山は初回に先制点を奪われたものの、2回以降は落ち着いた投球を展開し、6回を投げ、4安打1失点。7回にはエース・加藤が登板し、切れ味抜群の強いストレートを軸に2つの三振を奪う力強い投球を披露した。

最終的には点差が開いたが、中盤まで試合の主導権を握り、後半も最後まで諦めることなく、元気あふれるプレーで強豪に食らいついていった布施の戦いっぷりは強く印象に残った。

大阪偕星学園の次戦は18日に[stadium]住之江公園野球場[/stadium]で行われる夕陽丘戦。狙うは2年ぶりの2度目の大阪夏制覇だ。

（文＝服部 健太郎）

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