「森木世代」はスラッガー揃い。清宮弟、前川、吉野、有薗など10人の全国レベルのスラッガーたち
2021年のドラフトの高校生は特に大豊作と言う評判だ。2021年のドラフト高校生編をシリーズ別で掲載。
今回は野手編。2021年度の高校生野手はポテンシャルが高い野手が多い。高校2年秋の時点で高校通算二けたを超え、なおかつ俊足、もしくは強肩な大型野手が揃った年もなかなかいない。
今年の高校生指名を見てもNPBは多少粗削りでも攻守においてスケールが高い選手、もしくは総合力が高く、なお高校生レベルではスラッガーと呼べる選手、小柄でも本塁打を打てるパワーと技術を持った選手を求める傾向が強くなっている。
これまでの記事はこちらから!
2021年は「森木世代」。森木大智を含めた150キロ右腕5名、さらに150キロ左腕、191センチ左腕と世代をけん引する10人の投手たち
個性派ぞろいの10人のスラッガーたち
やはり清宮幸太郎の弟の清宮福太郎(早稲田実業)は年間通してく追いかける存在だろう。技術的には粗削りだが、ツボに入った時の飛距離は世代屈指。和泉監督が「清宮の良さは粘っこい打撃ができること」と語るように、修徳戦ではスライダーを拾いながら、厳しいマークを乗り越え、豪打連発をしてほしい。
池田陵真(大阪桐蔭) 中学時代にU-15代表の主将を経験し、大阪桐蔭では1年秋からレギュラー。秋の大阪府大会では3試合連続本塁打を放ち、走攻守三拍子そろった外野手。勝負強さもあり、非常に頼れる選手。
有薗直輝(千葉学芸)も全国トップクラスのスラッガーだ。高校通算40本塁打を超える長打力と投手としても140キロ台の速球を投げ込む強肩がある。
前川右京(智辯学園)は秋季県大会で天理の達孝太から高校通算28本塁打を放ったスラッガー。分厚い下半身から強烈な打球を飛ばす。近畿大会でも3打点を上げ、勝負強い打撃を見せている。
吉野創士(昌平)高校通算38本塁打を誇る大型外野手。俊足で、強肩。埼玉県大会では打率.591、3本塁打、12打点と圧倒的な成績を残し、優勝に貢献した。鈴木誠也タイプとして期待がかかる。
中田達也(星稜)も大化けを期待したいスラッガー。小学校時代はゴルフを経験。吉田正尚ばりのパワフルなスイングから本塁打を量産。さらに強肩で、身体能力が高い外野手として注目が集まる。
1年春から4番に座る徳丸天晴(智弁和歌山)もこの世代ではトップクラスのスラッガー。懐が深い構えからボールをとらえ、本塁打になったときの飛距離がすさまじい大型外野手。また抜群の強肩を誇る大型外野手である。
田村俊介(愛工大名電)は明徳義塾中時代、関戸康介(大阪桐蔭)とともに投打の柱として活躍した逸材。最速144キロを誇る左腕投手でありながら、秋の県大会で高校通算20本塁打近く放っているスラッガーでもある。将来性としては強打者の雰囲気を醸し出している野手だろう。
高校通算31本塁打の小澤周平(健大高崎)も小柄ではあるが、技術的に優れた選手であり、両翼100メートルも関係なくスタンドインさせる。守備の動きも軽快で、来年以降に注目が集まる。
最後に紹介する阪口樂(岐阜第一)は帝京大可児の153キロ右腕・20110から本塁打を放つなど、この試合で2本塁打。体格、雰囲気だけではなく、力まず、上半身、下半身をバランスよく使ってレベルスイングで打球を飛ばす姿は実に非凡だ。
(記事=河嶋 宗一)