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龍谷大平安と福知山成美の2校が選抜出場で活気溢れる春季京都大会を徹底分析!!

2019.03.13

 センバツに龍谷大平安福知山成美の出場が決まり、活気に溢れている京都府の高校野球。2校以外にも実力校が揃う春の京都大会1次戦を展望していきたい。

 春の京都大会は1次戦と2次戦に分けて行われる。センバツに出場する龍谷大平安福知山成美は1次戦を免除。この2校に加えて1次戦を突破した14校の計16校で2次戦を戦い、2次戦の初戦を突破した8校が夏のシード権を手にすることができる。

Aゾーンは強豪ひしめく激戦区

龍谷大平安と福知山成美の2校が選抜出場で活気溢れる春季京都大会を徹底分析!! | 高校野球ドットコム
立命館宇治の本格派右腕・森井舜也(3年)

 4月13日にスタートする1次戦は4~6校のトーナメント戦。それぞれのゾーンを勝ち上がったチームが5月3日からの2次戦に進出する。

 最激戦区となりそうなのがAゾーン。秋準優勝の京都国際、同8強の京都翔英など強豪校が一気に固まった。

 京都国際生駒拓也(3年)、酒井海央(3年)の両投手に安定感がある。野手にも攻守でレベルの高いプレーを見せる上野響平(3年)や打撃センスのある早真之介(2年)など好素材が揃っており、総合力ではセンバツ出場の2校にも見劣りしない。

 京都翔英はエースの遠藤慎也が府内屈指の好投手として名前が挙がり、最速145㎞のストレートを武器に相手打者をねじ伏せる。山本仁(3年)、鈴木遼(3年)らを中心に打線が奮起すれば頂点も見えてくるはずだ。

 連合チームながら秋は2次戦に進出した朱雀農芸、2996、京教大附連合にも注目したい。

 1次戦での最注目カードはFゾーンの立命館宇治塔南だ。府内で上位の実力を持つ両校が初戦で激突。立命館宇治の本格派右腕・森井 舜也(3年)と塔南の技巧派左腕・北﨑響生(3年)の投げ合いは見ものだ。両チームとも昨年からの経験者が多く、野手のレベルも高い。この対決を勝ち上がった方が2次戦に進む可能性が高そうだ。

 では、ここからは各ブロックごとに展望を加えていこう。

[page_break:各ブロックも注目所が満載]

各ブロックも注目所が満載

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制球力抜群の右腕・藤川紘斗(3年)

 Bゾーンは本命不在の混戦となりそうだが、秋に2次戦まで進んだ莵道乙訓を破ったことのある京都両洋が一歩リードか。

 Cゾーンは京都鳥羽が近年の実績で一歩抜けている。Dゾーンは秋8強の京都すばるが有力。制球力抜群の右腕・藤川紘斗(3年)には要注目だ。秋に2次戦まで進んだ京都学園が京都すばるの対抗馬になりそうか。

 Eブロックは強力打線がウリの東山を同じく強打の京都文教が追いかける構図となる。両校の投手陣がどこまで整備が進んでいるかが勝負の分かれ目となりそうだ。秋に1次戦をストレートで勝ち上がった京都八幡も侮れない。

 Gゾーンは秋8強の乙訓が頭一つ抜けている。秋は手探り状態の中で戦っていたが、どこまでチーム力が向上しているか。嘉門凌大(3年)や中村志遠(3年)など能力の高い選手が多く、伸びしろは十分にあるチームだ。

 Hゾーンは秋の1次戦で2勝を挙げた嵯峨野城南菱創が優位と見られる。残りの3校は秋に結果を出すことができなかったが、冬に大きく成長して抜け出すチームが出てくるかに期待したい。

 Iゾーンは秋4位の京都外大西が大本命。府内屈指のスラッガーである山下 航汰(2年)を筆頭に俊足が武器の1番打者・山﨑雄大(3年)や二塁の好守備が光る吉田元輝(3年)などタレントが揃っている。対抗となるのは立命館か。

龍谷大平安と福知山成美の2校が選抜出場で活気溢れる春季京都大会を徹底分析!! | 高校野球ドットコム
府内屈指のスラッガーである山下航汰(2年)

 Jゾーンは秋に2次戦まで進んだチームがないが、安定した成績を残している大谷が本命となりそうだ。Kゾーンは秋に直接対決で北稜山城をコールドで下している西城陽が一歩リードか。

 Lゾーン以降は北部の学校で争われる。Lゾーンは本命不在の混戦となりそうだ。近年の成績で優位に立つのが峰山宮津。この2校は秋に激突しており、この時は峰山が8対4で勝利している。春はどのような結果になるだろうか。

 Mゾーンは激戦区となりそうだ。京都共栄学園は大阪の公立進学校である春日丘を甲子園に導いた神前俊彦監督の下で着々と強化が進んでいる。西舞鶴は秋に2次戦まで進み、1回戦で乙訓をあと一歩まで追い詰めた。秋は西舞鶴に1点差で敗れて2次戦に惜しくも進めなかった日星も力はある。近年、好成績を収めている綾部の奮起にも期待したい。

 Nゾーンは秋に福知山成美と延長11回の激闘を繰り広げた福知山が大本命。エース左腕の古牧岳登(3年)は福知山成美の井本自宣監督が認める好投手。冬を経てどんなパフォーマンスを見せてくれるかに注目だ。網野加悦谷大江は少ない部員数で挑むが、どこまで食い下がれるだろうか。

 16強に絞られる1次戦から好カードが目白押しとなった春の京都大会。夏のシード権獲得に向けて大会序盤から激しい戦いが繰り広げられそうだ。

(文=馬場 遼

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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