研修合宿は濃密な合宿に!合言葉は「日本一の先に世界一」!
左から奥川恭伸(星稜)、西純矢(創志学園)、佐々木朗希(大船渡)、及川雅貴(横浜)
高校日本代表の研修合宿最終日は午前8時過ぎから始まった。この日はシートノックのほかに挟殺プレー、牽制練習などを細かいプレーを確認。永田監督は宿舎でずっと細かいプレーの重要性を話しをしており、選手たちはそれを理解して取り組んでいた。
この日は投手が投げるシート打撃が行われ、今日から参加している浅田 将汰(有明)、林優樹(近江)、及川雅貴(横浜)、西純矢(創志学園)の5人が志願登板した。
浅田は熊本準決勝、決勝と2連投しており、140キロ後半を計測している速球は影を潜め、最速135キロ前後。ただスライダー、カーブ、フォークを操り、ここぞという場面で低めに強いボール、変化球を投げられるので、8人の打者にヒットを許さなかった。また木製バットながら2安打を記録。いずれも強い当たりのクリーンヒットを放っており、夏では打者としても引っ張っていきたい強い意気込みが見られる。永田監督も「気持ちの強さが出ていますよね。浅田君のように志願してこの合宿にきたのは選手を預かる立場として、嬉しいことです」と浅田の意気込みを評価した。
浅田 将汰(有明)
この日は多くの選手が木製バットに慣れてきて、快打を連発していた。及川から左中間を破る三塁打、西から右前安打を放った黒川史陽(智辯和歌山)は日ごろから木製バットを練習していて、どちらかというと木製バットの方が合うという。[stadium]甲子園[/stadium]の黒川よりも今回の黒川の方が数段凄い選手に見える。木製バットで逆方向へあれだけ強い打球を飛ばすのは、小園海斗、藤原恭大、根尾昂にはなかった。このようにして、木製バットの対応を課題に挙げていた今回の合宿でそういう選手が見えたのは収穫だろう。
合宿を終えて永田監督は「今回の合宿で世界大会へ向けて準備する意識付けはできたと思います。日本一の先に世界一があることを頭に置いてチームにかえって、またチームに還元して、彼らだけではなく、そのチーム、その地域のレベルを高めて、日本の高校野球のレベルを高めてほしいと思います」と願いを込めた。
奥川恭伸(星稜)は「今回の合宿はレベルが高い選手と交流ができて、とてもよかったです。まだまだ自分には課題があるので、しっかりと練習をして、9月のワールドカップに選ばれる投手になりたいです」と意気込んだ。
また、佐々木朗希(大船渡)は「レベルが高い選手と交流して勉強になりました。世界一になるには本当に覚悟を持っていかないと思いましたし、とにかく多くの課題が見つかりました。もう全部ですね。まずは夏の甲子園に出ることが目標です」
今回は座学、紅白戦を交えた練習と内容が濃い合宿であった。レベルが高い選手が切磋琢磨することで得られるものは本当に大きい。これをモデルケースにして、こういう研修合宿が全国で広まってくれることを願いたい。
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