奥川恭伸vs黒川史陽、及川雅貴vs石川昂弥など豪華な対決が実現した合宿2日目!
左から及川雅貴(横浜)、佐々木朗希(大船渡)
【BIG5など世代を代表する選手たちのギャラリーをチェック!】
4月6日、日本代表の研修合宿2日目が行われた。この日は朝8時過ぎから練習を開始し、アップ、キャッチボールを行ってから、フリーバッティング。フリーバッティングの最中、渡辺元智氏が選手たちに指導する姿も。永田監督が選手たちに話していたのは木製バットを意識しすぎないこと。「金属バットを振るつもりで振っていきなさいと話をしました」と確かに芯は狭いとはいえ、強い打球が打てるフォーム、体の使い方は金属バットも木製バットも同じである。それぞれの選手が吹っ切れたように強い打球を飛ばしていた。
その後、シートノックでは一部の投手が外野を守るなど、内野手は華麗なフィールディング、グラブ捌き、鋭いスローイングを披露し、首脳陣に大きな印象を植え付けた。
そして紅白戦9イニングを行った。ただの試合形式ではなく、1イニング目は無死走者なし、無死一塁、無死一、二塁と、走者をつけて行った。まず午前中では1人3イニングずつ、6人の投手が登板した。6投手の球速は以下の通り。
篠田 怜汰(羽黒)最速130キロ 常時125キロ~128キロ
奥川 恭伸(星稜)最速142キロ 常時138キロ~142キロ
西岡 海斗(秋田修英)最速131キロ 常時125キロ~130キロ
林 優樹(近江)最速130キロ 常時125キロ~130キロ
河野 佳(広島広陵)最速143キロ 常時138キロ~142キロ
香川 卓摩(高松商)最速135キロ 常時130キロ~133キロ
午前中の試合では熊田任洋(東邦)が3打数2安打、上田 希由翔(愛知産大三河)は河野の143キロのストレートをはじき返し、左中間を破る適時二塁打、黒川史陽(智辯和歌山)は奥川から適時打、ドラフト候補として大きく評判が挙がっている。
紅林 弘太郎(駿河総合)は奥川からストレートをはじき返し二塁打、香川から犠飛を放つなど存在感を見せた。
2試合目も9イニングの紅白戦が行われた。この試合は投手によって2イニング、3イニング、4イニングを投げた。
佐々木 朗希(大船渡)最速154キロ 常時148キロ~153キロ 平均球速150.85キロ
及川雅貴(横浜)最速146キロ 常時138キロ~143キロ
小林 珠維(東海大札幌)最速140キロ 常時132キロ~138キロ
西 純矢(創志学園)最速146キロ 常時140キロ~143キロ
浦松 巧(啓新)最速128キロ 常時125キロ前後
前 佑囲斗(津田学園)最速135キロ 常時128キロ~133キロ
宮城 大弥(興南)最速142キロ 常時135キロ~140キロ
佐々木が驚異的なスピードを出し、ネット裏を騒がせたが、他の投手陣もかなりのスピードが出ており、レベルの高さを発揮した。野村健太(山梨学院)は「どの投手もレベルが高かったですし、ストレート、変化球も素晴らしくて、なかなか自分の打撃ができませんでした。ただこの時期にこういう投手と対戦できたのは貴重な経験です」と振り返った。
その中で黒川史陽(智辯和歌山)が西の142キロのストレートを捉えて右中間を破る二塁打。黒川は「NOMOジャパンを一緒に経験している選手で、あいつは因縁の相手なんです。だから打てて良かったです」と笑みを見せ、フリーバッティングの合間で行っているティーバッティングから工夫している熊田は2試合目も2本の三塁打を記録。最も適応している選手ではないだろうか。
上田も2試合目に安打を放ち、武岡 龍世(八戸学院光星)も及川の145キロストレートを右前安打、森 敬斗(桐蔭学園)も宮城から左中間を破る三塁打を放ち、三塁までのスピードの速さにネット裏のスカウトも「速いねぇ!」という声が飛んでいた。
2試合の紅白戦をしていく中で永田監督は走塁での判断、守備の連係を求めた。永田監督から言わせれば「まだまだですね」と厳しい。実際に二、三塁の場面で、レフト前のポテンヒットが飛んだ時に二塁走者が還れない場面があった。永田監督はすかさず指摘するなど、好投手、好打者が力の限り、ぶつけあっても、走塁、守備についてはしっかりと突き詰めている様子が見られた。
残りは7日の午前練習のみ。本人の強い希望で浅田 将汰(有明)が九州地区熊本予選決勝戦を終えて合流する。