News

まるで授業!西谷浩一監督、渡辺元智氏が「日本代表に求められるもの」を熱く講義!

2019.04.06

まるで授業!西谷浩一監督、渡辺元智氏が「日本代表に求められるもの」を熱く講義! | 高校野球ドットコム
左から奥川恭伸、佐々木朗希、石川昂矢、西純矢、及川雅貴

 

 4月5日、日本高野連が高校日本代表一次候補の研修合宿を開催。昨年のアジア大会で3位に終わり、永田監督の強い要望によりプロジェクトチームを発足。技術振興委員会などの話し合いにより、4月開催が決まった。

 今回は春季大会出場中の6名と骨折をした来田涼斗明石商)以外の30名が参加した。30名は自己挨拶を終えて、座学に入った。座学では大阪桐蔭の西谷浩一監督、横浜で監督を務めた渡辺元智氏の2人が

「日本代表に求められるもの」をテーマに講義した。

 その内容は授業を受けているようだった。まず西谷監督は石川昂弥東邦)に対し、
「石川くん、疲れはない?」と聞くと、
「疲れはないです。」と答える石川。

 西谷監督は、「そういいますが、疲れは残ります。特に夏は絶対に肉体的にも、精神的にも疲れます。そこから僅か一週間で世界大会に気持ちを持っていかないといけないんです」と調整の難しさを説く。

 さらに西谷監督は、石川と黒川史陽(智弁和歌山)に「夏の目標は?」と聞く、石川は「夏の全国制覇です」と答え、黒川は「五季連続甲子園に出場して、甲子園優勝です」と答える。西谷監督は「日本一を掲げる。非常に立派な目標です。でも頭の片隅に世界一になることを胸に刻んで、練習をしてもらえばと思います」と世界で戦うことを想定して、練習に取り組む、気持ちを持っていく重要性を説いた。

まるで授業!西谷浩一監督、渡辺元智氏が「日本代表に求められるもの」を熱く講義! | 高校野球ドットコム
西谷浩一監督(大阪桐蔭)

 

 西谷監督は二度の世界大会の指揮を執り、短期間でチーム作りをする難しさを実感。意図的にコミュニケーションを取ることを選手たちに説いた。また繰り返し話していたのは、「ピーキング」「環境に慣れるか」。夏の大会を終えて、気持ちの持っていき方は難しいと再三話す西谷監督。ライバルとして戦ったアメリカ代表のピークの持っていき方を絶賛しながら、ピーキングの重要性を主張した。その講義の合間に東妻純平智辯和歌山)に木製バットの対応で大事なことは?と聞いたり、選手たちに質問していきながら、テーマの核心に迫る内容はまるで授業だった。

まるで授業!西谷浩一監督、渡辺元智氏が「日本代表に求められるもの」を熱く講義! | 高校野球ドットコム
選手たちに語る元横浜高校監督・渡辺元智氏

 

 続いて第二部の渡辺先生の内容は熱血教師そのものだ。渡辺氏は

 何度も目標を強く持つ重要性を説き、そこで繰り返し主張していたのが、渡辺氏の座右の銘である「目標がその日その日を支配する」。何事も強く目標を持つ、世界で戦うことを想定して、練習を重ねることが大事だと説いた。また、甲子園準決勝の習志野vs明豊の試合で、
ダブルスチールがあった。このプレーを見たかについて挙手を求めたところ、誰もいなかった。そこで渡辺氏は「野球の試合を見てみよう。そうすると立体的に野球を見られるから。ぜひ試合を見て、勉強しよう」と試合を見て学ぶ重要性を説いた。

 西谷監督も、渡辺氏も「この場に参加できているのはとても幸せなこと」と話したが、それは激しく同意する。こんな話を聞けるのはとても貴重。ぜひ30人にはチームに持ち帰って還元してほしい。

 また、2人の話を聞いて、参加した30人はどう取り組みが変化しているのか、夏まで注視をしていきたい。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.19

【島根】石見智翠館、三刀屋がコールド発進<春季県大会>

2024.04.19

【山口】下関国際、高川学園、宇部鴻城がコールド発進<春季大会>

2024.04.19

【福岡】福岡大大濠-福岡、西日本短大附-祐誠、東筑-折尾愛真など好カード<春季地区大会>

2024.04.19

【春季千葉大会展望】近年の千葉をリードする専大松戸、木更津総合が同ブロックに! 注目ブロック、キーマンを徹底紹介

2024.04.19

【熊本】熊本国府は鎮西と対戦<RKK旗組み合わせ>

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.15

四国IL・愛媛の羽野紀希が157キロを記録! 昨年は指名漏れを味わった右腕が急成長!

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.15

【春季和歌山大会】日高が桐蔭に7回コールド勝ち!敗れた桐蔭にも期待の2年生右腕が現る

2024.04.16

【春季埼玉県大会】2回に一挙8得点!川口が浦和麗明をコールドで退けて県大会へ!

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード