健大高崎の優勝で幕が閉じた春季関東大会は多くのドラフト候補が登場し、NPB各球団のスカウトも熱心に視察していた。その中で目立ったドラフト候補たちを紹介していきたい。

健大高崎の剛腕は4試合連続無失点!今大会は最速156キロを計測

 まず156キロ右腕・石垣 元気投手(健大高崎)だ。昨秋の関東大会から「高卒プロ入りとドラフト1位を目指す」と語っていた石垣は、センバツでは最速155キロを計測し、関東大会の東海大菅生戦では最速156キロ。4回無失点の好リリーフを見せた。全4試合に登板して、無失点と優勝に貢献した。

 力みのない投球フォームを掴んだことで、140キロ前半のフォーク、カットボールも判別がしにくいものになった。110キロ台のカーブの精度が増し、緩急自在の投球ができている。ドラフト候補として大きく評価を高めた。


左から福田拓翔(東海大相模)、石垣元気(健大高崎)、上原慎之輔(東海大菅生)

 東海大菅生の左腕・上原 慎之輔投手も高卒プロ入りを目指し、レベルアップに励んでいる。最速は143キロだが、回転数の高いストレートが持ち味。健大高崎戦では、130キロ中盤(最速139キロ)の速球、スライダーのコンビネーションで6回2失点の力投を見せた。ゲームメイク能力が高い投手であるが、ストレートの強さに物足りなさがある。上原自身も「現時点では行ける実力ではない。夏までに数段レベルアップしないといけない」と語る。

 東海大相模福田 拓翔投手はかなり状態を落としている。3月頃に痛めた肘の影響で、調整が遅れていた。関東大会までには登板できる状態まで回復し、2試合ともに先発登板したが、計6.2回を投げ、被安打14、5失点だった。最速140キロ、常時135キロ前後と好調時と比べると、10キロ近くスピードダウンしている。原俊介監督によると股関節周りの出力が落ちているという。完全復活できるか注目していきたい。

高卒プロ志望野手がスカウトたちにアピール

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