<令和7年度春季京都府高等学校野球大会 2次戦3位決定戦:龍谷大平安8-0城南菱創(7回コールド)>◇19日◇わかさスタジアム京都

 龍谷大平安が7回コールド勝ち。3位で春の府大会を終えた。

 前日の準決勝からスタメンを7人入れ替えた龍谷大平安。「なかなか出られない選手を使って底上げをしたかった」と川口 知哉監督は新戦力の台頭に期待した。

 その中でスタメンを張り続けていたのがこの日は4番左翼で出場した岩谷 陽斗外野手(3年)。「状況もわかった上で周りを引っ張れるような声が出てきているので、野手の中でもリーダー的な存在に近づいている」と川口監督が認める主力選手だ。

 「しっかり結果を残して、チームの勝利に貢献しようと思っていました」という岩谷は1回表の第1打席で二死一塁から左中間へ適時二塁打を放ち、チームに先制点をもたらした。

 この春は打線が湿る試合も少なくなかったが、この日は11安打で8得点。「内容も良かったので、その辺は収穫かなと思います」と川口監督は頷いた。

 川口監督は平安(現龍谷大平安)OB。1997年夏の甲子園で準優勝となり、同年のドラフト1位でオリックスに入団した。現役引退後は女子プロ野球の指導者を経て、2022年から母校のコーチに就任。今年4月から監督になった。

 「強いところとやることが多かったので、しんどさもありますけど、良い経験になったと思います。強いチームに勝つこともできましたし、昨日の悔しい負けも自分たちのミスで負けているので、その変も課題として、色々収穫の多い大会になったと思います」と初采配の今大会を振り返った川口監督。自身も試合の中で学びを重ね、夏に向けて得るものは多かったようだ。

 昨夏は甲子園で優勝した京都国際に準決勝でコールド負け。この日は出場がなかった最速146キロ右腕の主将・鏡 悠斗投手(3年)は「夏は『京都は平安や』と言わせたいので、圧倒的な試合をして優勝できるように自分がチームの中心としてチームを勝たせられるようにしたいです」と意気込む。

 新体制で挑む夏の龍谷大平安が楽しみだ。