プロ野球開幕から早くも1ヶ月が経過したが、昨年セ・リーグ下位に沈んだ中日とヤクルトが今年も借金生活を強いられている。両チームともに先発防御率がそれぞれリーグ5位、6位と先発陣に苦しんでいる。

 中日では先発の柱として期待された髙橋 宏斗中京大中京)、カイル・マラーがともに状態が上がらず。柳 裕也横浜明治大)は4月23日の試合で負傷降板し、翌日に登録抹消となった。ヤクルトは先発防御率リーグワーストと今年も苦しい状況となっている。

 そんな両チームには救世主となり得るドラフト1位ルーキーが控える。

 4球団競合の末、中日に入団した金丸 夢斗神港橘関西大)は大学4年時に腰を痛めた影響でスローペースでの調整となったが、3月29日に二軍デビュー。その後、イニング数を伸ばし、4月26日の阪神戦(二軍)では最速152キロを計測し、自己最長の6回89球2安打2奪三振無失点の好投を見せた。ここまで二軍で4試合、奪三振率4.50、防御率1.29を記録している。

 ヤクルトのドラフト1位ルーキー・中村 優斗諫早農‐愛知工業大)は新人合同自主トレでコンディション不良を訴え、出遅れたが、4月8日の二軍戦で復帰。22日の日ハム戦(二軍)で初先発し、4回45球3安打4奪三振無失点と圧巻の投球を披露した。ここまで3試合を投げ、奪三振率11.57、防御率1.29を記録。直球は最速155キロ、コンスタントに150キロ超を計測し、変化量の大きいスライダーを軸にイニング以上の三振を奪っている。

 順調に行けば、金丸は5月上旬、中村優は5月下旬の一軍デビューが見込まれる。巻き返しを図る両チームの救世主となれるか、期待がかかる。

※成績は4月28日終了時点