<令和7年度近畿学生野球連盟 Ⅰ部春季リーグ戦 第3節2回戦:和歌山大3-1大阪公立大>◇11日◇大阪シティ信用金庫スタジアム
和歌山大が連勝で今季2つ目の勝ち点を挙げた。
今節から8番遊撃でスタメン出場を果たしているのが澤田 光内野手(1年=広陵)。昨年の春夏連続で甲子園出場を経験した好守の内野手だ。
リーグ戦デビューとなった19日の1回戦では3打数2安打1打点の活躍。この日は無安打に終わったが、送りバントを決め、守備も無難にこなして勝利に貢献した。
広陵から和歌山大に進んだのは澤田が初めて。「和歌山大は考えて野球をやるチーム。考えて野球をやることで自分の成長にも繋がると思って、挑戦してみようと思いました」と進学を希望した背景を明かしてくれた。
夏の甲子園が終わってからは小論文や面接の対策に力を入れ、推薦入試で合格。広陵の選手が来ることは願ってもないことだったと大原 弘監督は言う。
「大阪商業大にいた渡部 聖弥君(現西武)など各大学の主力選手を見ていると、物事の考え方がしっかりしているんです。ああいうタイプの選手がうちにはいなかったので、うちを受けると聞いた時は何が何でも合格してほしいと思っていました」
大学球界での活躍が著しい広陵OB。中井 哲之監督の教えを受けた選手の存在はチームに好影響をもたらすと指揮官は考えていた。
実際に澤田の意識は高かった。高校時代は2ケタ背番号でベンチスタートが多かったが、1年生から試合に出るつもりで準備してきたという。
「夏の大会が終わってからも、まだやり切れていないというか、悔しい気持ちもあったので、大学でそれを晴らそうというイメージでここまで準備してきました」
まだ大学生が打つ打球の速さに戸惑っているそうだが、攻守に落ち着いたプレーを見せており、今後のレギュラー定着に期待が持てる。
法政大の只石 貫太捕手や同リーグの阪南大・澤田 哉斗外野手など既にスタメンで活躍している高校の同期もいる。「広陵の同級生や先輩が関東にはいっぱいいるので、関東のチームとやりたいです」と全国大会での再会を熱望している澤田。前節の奈良学園大戦で勝ち点を落として自力優勝の可能性はないが、残り2カードに全てを懸ける。