沖縄尚学高等学校 【九州地区代表】
沖縄尚学高等学校九州地区・沖縄初出場
チーム紹介
「夏の沖縄大会、8月の新人大会、9月の県大会と準優勝で、あと一つが勝てなかった」(比嘉公也監督)と悔しさを感じていた選手たちが、沖縄県2位から秋の九州頂点に初めてのぼりつめた。
九州大会のチーム打率3割1分の打線は、4試合全てで先攻と攻撃型。
1番を打つ主将の諸見里匠が核弾頭で、熊本工戦を除く3試合で、プレーボール直後の第1球をヒットにした。諸見里が弾みをつければ、打線は一気に勢いづく。
その反面、封じられた熊本工戦では、チーム全体で4安打と苦戦をした。相手投手にもよるが、現状の課題がこの辺りに見え隠れする。
ただ、相手投手の四死球に乗じる上手さがあるのは長所。熊本工戦ではヒットが出ないかわりに、6つの四死球を勝ち取った。決勝の済々黌戦でも、相手エースの大竹耕太郎が乱れて四死球で貰ったチャンスを生かして、7番平良勇貴の三塁打に繋がった。
攻撃時、一塁ベースコーチには13番の崎山朝司が、三塁には18番の古波津輝将が立っている。
九州4試合での失策数は5。そのうちの3つが決勝の済々黌戦でのものだった。
九州大会直前に、先輩の東浜巨投手が福岡ソフトバンクからドラフト指名を受けた。「東浜の見えないプラスアルファの効果があった」と指揮官はチームの活気に繋がったことを話す。その東浜が所属する亜細亜大も明治神宮大会大学の部に出場するだけに、後輩たちも燃えている。
投手紹介
背番号1の左腕・比嘉健一朗と、右の宇良淳が二枚看板を形成する。九州大会では交互に2試合ずつ先発。共に、リリーフでもマウンドに立っている。調子、相手関係、疲労度などの要素から、様々なバリエーションで使えるのが長所と言えるだろう。
エースナンバーの比嘉は21回1/3で、防御率が0.84。スライダーとカーブを主体に、内外の出し入れで勝負する。準決勝の創成館戦では、5回途中までノーヒットピッチングを見せた。
宇良は13回2/3のイニング数で、防御率1.32。奪三振率も1.32で、打たせて取るタイプの投手だ。特に術中にはまると、内野ゴロが多くなる傾向がある。直球は130キロ台中盤から後半で、カーブとスライダーが持ち球。
指揮官は、「どちらも先発完投できる投手ですが、今は宇良が先発で行けるところまで行って、比嘉が後ろの方がベストの形」と九州大会後に話した。神宮で、どのような投手起用を見せるかに注目だ。
公式戦8勝1敗
勝ち上がり | 相手 | |||
---|---|---|---|---|
沖縄県大会 | 2回戦 | ○ | 6-0 | 普天間 |
3回戦 | ○ | 3-1 | 八重山 | |
準々決勝 | ○ | 7-3 | 美里 | |
準決勝 | ○ | 3-2 | 興南 | |
決勝 | ● | 3-5 | 宜野座 | |
九州大会 | 2回戦 | ○ | 4-2 | 日章学園 |
準々決勝 | ○ | 3-2 | 熊本工業 | |
準決勝 | ○ | 8-1 | 創成館 | |
決勝 | ○ | 5-0 | 済々黌 |
九州大会での登録選手(◎:主将)
背番号 | 名前 | 学年 | 身長 | 体重 | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 比嘉 健一朗 | 2 | 170 | 60 | |
2 | 具志堅 秀樹 | 2 | 168 | 71 | |
3 | 柴引 佑真 | 2 | 177 | 77 | |
4 | 平良 勇貴 | 2 | 165 | 60 | |
5 | 久保 柊人 | 1 | 174 | 75 | |
6 | ◎ | 諸見里 匠 | 2 | 170 | 66 |
7 | 當銘 正孝 | 2 | 174 | 68 | |
8 | 知念 佑哉 | 2 | 166 | 63 | |
9 | 名嘉 昇司 | 2 | 180 | 82 | |
10 | 宇良 淳 | 2 | 171 | 66 | |
11 | 慶山 陸 | 2 | 171 | 65 | |
12 | 西平 大樹 | 1 | 174 | 75 | |
13 | 﨑山 朝司 | 2 | 166 | 72 | |
14 | 砂川 修 | 1 | 175 | 68 | |
15 | 安里 健 | 1 | 181 | 80 | |
16 | 上原 康汰 | 1 | 174 | 72 | |
17 | 赤嶺 謙 | 2 | 174 | 69 | |
18 | 古波津 輝将 | 2 | 158 | 63 | |
19 | 山城 大智 | 1 | 175 | 71 | |
20 | 仲地 伸司 | 2 | 171 | 65 |
記録員 | 大城 潤治 |
監督 | 比嘉 公也 |
部長 | 大城 英健 |
■高校別データ:沖縄尚学
文:松倉雄太