昨秋、9年ぶりに近畿大会を制した智辯学園には今年も全国クラスのスラッガーがいる。その名前は前川 右京だ。高校通算30本を誇り近畿大会の決勝でも7回に大阪桐蔭の好右腕・関戸 康介から右越えソロを放ち優勝を大きく手繰り寄せた。
智辯学園は岡本 和真を筆頭に毎年のように全国クラスの強打者を多く輩出している。今回は智辯学園のOB・現役から今最も注目すべきスラッガー7名を紹介する。
若大将・岡本和真に世代屈指スラッガー・前川右京など

左から太田英毅、岡本和真、前川右京、廣岡大志
・岡本 和真(橿原磯城リトルシニア-智辯学園-巨人)2014年ドラフト1位
・廣岡 大志(オール松原ボーイズ-智辯学園-ヤクルト)2015年2位
・太田 英毅(神戸中央シニア-智辯学園-立教大)
・福元 悠真(奈良葛城ボーイズ-智辯学園-大阪商業大)
・塚本 大夢(奈良西リトルシニア-智辯学園-同志社大)
・前川 右京(津ボーイズ-智辯学園)
・山下 陽輔(奈良西リトルシニア-智辯学園)
2014年のドラフト1位で巨人に入団した岡本 和真は今や球界を代表するスラッガーに成長。高校時代は通算73本塁打を放ち、3年時は春夏連続で甲子園に出場した。U18日本代表の4番としてアジア選手権では準優勝に牽引した。プロ入り後は4年目の2018年シーズンに史上最年少で「3割30本100打点」に到達。現在3年連続30本塁打を達成中で、巨人軍の若き主砲として打線を引っ張っている。
岡本の一学年下の後輩にあたる廣岡 大志は細身ながら高校通算25本塁打を誇り、2年春のセンバツの三重戦では4番を務めた。2015年に2位でヤクルトに指名を受けると4年目には二桁本塁打(10本)を達成。プロ6年目を迎える来季は村上 宗隆、山田 哲人など球界屈指のスラッガーが君臨するヤクルト打線でクリーンナップに食い込むことができるか注目だ。
太田 英毅は廣岡の2学年下で高校時代3度甲子園の土を踏んだ。2年春にはセンバツ優勝を経験し、2年夏の甲子園の出雲との初戦では第一打席でバックスクリーンに本塁打を放った。進学した立教大では1年秋からリーグ戦に出場し、現在通算32試合で3本塁打、10打点、打率.174を記録。今年度からは主将に就任しチームを牽引している。
太田と同級生の福元 悠真は2年春、4番で出場したセンバツの鹿児島実戦では39年ぶりの8強進出を大きく手繰り寄せる左越え2ランを放った。最高学年時は主将で1番を務め、3季連続甲子園出場を達成。進学した大阪商業大では1年春から公式戦デビューを果たし、今年度から主将に就任している。
塚本 大夢は2年春、3年春と2年連続でサイクル安打を達成した強打者で、進学した同志社大では秋のリーグ戦の開幕戦でスタメンに名を連ねた。
現役では世代屈指のスラッガーに成長した前川 右京が打線を牽引している。兄は津田学園で3年春夏に甲子園出場を果たしたいる前川 夏輝(現JR西日本)。地元で活躍する兄を横目に親元を離れ智辯学園に入学を決める。1年夏から4番に座り、現時点で高校通算30本塁打を記録している。昨秋は近畿大会を制し、センバツ出場を当確とさせた。
そして主将を務める山下 陽輔も見逃せない。昨秋近畿大会では15打数で本塁打2本を含む10安打の打率.667を記録している。近畿王者として出場が濃厚とされているセンバツでも大暴れを期待したい。
2021年シーズンは智辯学園のスラッガーたちがプロ、大学、高校とそれぞれの舞台で主役となるか注目だ。
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