第84回選抜の選考を振り返る【北海道・東北 編】
北海道地区 出場枠1・候補校4
歓喜の北照ナイン
補欠1位 札幌第一
残念ながら補欠校となったが、知久 将人と加勢の両右腕を中心に4投手の継投。知久は184センチと恵まれた体格を生かし、ノビのあるストレートを軸に決勝では強打の北照を9回まで3点に抑える好投を見せた。攻撃は4試合で17犠打8盗塁と機動力を生かした作戦が随所に見られ、決勝は9回に追いつく粘りを見せた。敗れたが一歩も引かず、高い評価を得た。
東北地区 出場枠3・候補校14
田村(光星学院)
昨今、地区レベルの高い東北は、今回も大熱戦が繰り広げられたと大会を総括。
■ 光星学院(青森県)
東北大会、明治神宮大会と連覇し、最初の選出となった。投手、守備、攻撃力に優れ、他校より頭一つ抜きんでた存在だった。投手は金沢 湧紀、城間 竜平の2本。特に金澤は大会を通じで段々と成長し、決勝に聖光学院戦では2安打1失点と好投した。捕手・田村 龍弘の好リードも光った。強打の三塁手として活躍した昨夏の甲子園の後、秋からは本来の捕手に戻り、打撃、守備に渡ってチームの要として引っ張り、2本塁打も見事と評価された。打線では1番天久 翔斗、3番田村 龍弘、4番北條 史也らを中心に、1試合平均9得点の強打を誇った。
■ 聖光学院(福島県)
エースの岡野 祐一郎は秋全体で自責点1、防御率0.15と抜群の数字を誇り、チームの大黒柱であった。打線はセンター中心に基本に忠実なスタイル。とりわけ1番の斎藤 湧貴は強打を誇り、公式戦3本塁打を放った。また走者をバントで確実に進める攻撃を多用し、チームの非力をカバーしてチャンスをものにする術に長けていたと評価された。
■ 花巻東(岩手県)
エース格の大谷 翔平が故障で投げられない中、左の小原 大樹、右の佐々木毅の両投手を持ち前の攻撃力でカバーし、ベスト4に勝ち残った。3番大谷 翔平、4番太田 知将、5番高橋翔飛のクリーンアップの打力が光、さらに全員が先の塁を狙う積極的な姿勢が徹底されていた。最後に大谷投手の復帰があれば、一段とチーム力が上がると期待できると選考委員会では珍しい表現も用いられた。
補欠1位 学法福島(福島県)
エースの谷地 哉耶は165センチと小柄ながら、粘り強い投球術が光った。
補欠2位 古川学園(宮城県)
3番榊原広記、4番工藤 蔵嗣を中心とした打撃のチームと評価された。
(文=高校野球ドットコム 編集部 )