神村学園軸に優勝争いか?本日開幕・春季鹿児島県大会の見どころ
第148回九州地区高校野球大会鹿児島県予選の組み合わせ抽選会が3月7日にあり、連合5チームを含む59チーム70校の対戦カードが決まった。
大会は20日に鹿児島市の平和リース、鴨池市民、両球場で開幕。4月3日(準決勝前日の1日は休養日)まで熱戦を繰り広げる。開会式は行わない。今大会の上位2校が九州大会(4月24―30日・大分)に出場する。3回戦までは昨秋同様無観客(控え部員、保護者、学校職員等は可)、準々決勝以降は、一般客も氏名・連絡先等を記入し、感染対策に協力した上で入場も可となった。
昨秋の県大会のベスト8以上だった神村学園、樟南、鹿児島城西、鹿屋中央、伊集院、川内、吹上、れいめいがシードされた。
昨年開催された全ての県大会を制した第1シード神村学園が優勝争いの軸になりそう。これを好左腕・西田恒河(3年)を擁する樟南、鹿屋中央、鹿児島城西、ノーシードから巻き返しを図る鹿児島実などが追いかける。昨年は新型コロナの影響で春の県大会以降の大会が中止になったが、今年は今のところ例年通りに近い「球春」を迎えることができそうだ。
組み合わせを4つのパートに分けて展望を紹介する。
神村学園―れいめい
泰 勝利(神村学園)
第1シード神村学園が実績、戦力で一歩抜けている。泰 勝利(3年)、内堀 遼太(2年)の左腕2本柱の投手陣が案しており、攻撃陣はリードオフマン長谷 杏樹主将(3年)や前薗 奎斗(3年)、甲斐田 紘整(3年)ら勝負強い打者がそろう。昨秋は九州大会準々決勝で明豊(大分)にまさかの逆転負けを喫してセンバツ出場を逃した。この春を足掛かりに夏連覇へ弾みをつけたい。
第8シードれいめいも投打の実力は高い潜在力を秘める。好右腕・堀 峻太朗(3年)を擁する鶴丸との初戦は1回戦屈指の好カードだ。昨秋の県大会で樟南と延長11回の接戦を演じた薩南工も注目したい。鹿児島玉龍―薩南工、鹿児島情報―枕崎を好カードに挙げておく。
伊集院―鹿屋中央
峯山 叶聖(鹿屋中央)
鹿屋中央、尚志館、鹿屋農と大隅の実力校が名を連ねる。昨秋4強の鹿屋中央は右腕・峯山叶聖(3年)の安定感が光った。左腕・折尾 凛主将(3年)も力のある好投手。左右2本柱が計算できるようになれば、4番・金澤 諒(3年)ら得点力のある打者のそろう打線と堅守には定評があるだけに、頂点への道筋も見えてくる。第5シード伊集院は、派手さはないが打線がここぞという場面でつながりをみせて8強に勝ち上がった。公立シード校の意地を見せたい。
打力に定評のある尚志館と姶良・伊佐の雄・加治木工の対戦は好カード。昨秋の大島地区大会覇者の徳之島や、鹿屋農、鹿児島工は台風の目となるか?
[page_break:鹿児島城西―川内/吹上―樟南]鹿児島城西―川内
ノーシードにも力のあるチームがそろい、激戦区になりそう。第3シード鹿児島城西は昨夏を経験したメンバーが主力に残る。核になるエースの台頭がカギになる。川内は左腕エース堀口 慶人(3年)、リードオフマンの池田 健太主将(3年)と投打の軸がチームをけん引する。
公立校の中ではトップクラスの実力校が強豪私学の牙城に挑む。昨秋は鹿児島城西に苦杯をなめた鹿児島実だったが、潜在力は間違いなく県下トップ。捲土重来を期す。昨夏準優勝の国分中央も実力校に挙げられる。出水中央、鹿児島商の戦いぶりにも注目したい。
吹上―樟南
西田 恒河(樟南)
第2シード樟南がやや抜けているか。県下NO1左腕の西田 恒河(3年)を擁し失点の計算ができるのが何よりの強み。尾﨑 空(3年)、下池 翔夢主将(3年)、小峰 康生(3年)らが中軸に名を連ねる打線も力がある。西田以外の計算できる投手の台頭がカギになる。昨秋33年ぶりに8強入りした吹上は部員20人に満たない小規模チームながら、一戦ごとに力をつけて勝ち上がった。チームの団結力、成長力で更なる上位に挑む。
離島の雄・大島は昨秋2回戦で鹿屋中央に敗れたが、上位に食い込める力は秘めている。加治木、鹿児島水産、川内商工、鹿屋などの公立校がどこまで力を発揮できるかも楽しみだ。
(記事=政 純一郎)
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