広陵の3本柱、履正社の清水大成に注目!選抜出場校逸材ガイドブック【西日本投手編】
平成最後の選抜となる第91回選抜高等学校野球大会の出場32校が決まった。その最後の大会を盛り上げるにふさわしい選手が集った。今回は西日本の投手編だ。
近畿地区に潜む逸材投手たち
左から野澤 秀伍(龍谷大平安) 清水 大成(履正社)
西日本 注目投手リスト
清水 大成(履正社)
野澤 秀伍(龍谷大平安)
中森 俊介(明石商)
河野 佳(広島広陵)
石原 勇輝(広島広陵)
森 勝哉(広島広陵)
森下 祐樹(米子東)
香川 卓摩(高松商)
根本 大蓮(松山聖陵)
西舘昂汰(筑陽学園)
西 雄大(筑陽学園)
大畑 蓮(明豊)
寺迫 涼生(明豊)
若杉 晟汰(明豊)
今年の選抜出場校でナンバーワン左腕といえるのが清水 大成(履正社)だ。上半身下半身が連動した投球フォームから最速145キロを誇る。ストレートは回転数が高く、空振りが奪え、内外角・高めを投げ分け、三振を量産。現状ではストレートが決め球。さらにストレートを磨き、空振りを奪える変化球を習得して、圧倒的なピッチングができるようにしていきたい。野澤 秀伍(龍谷大平安)も近畿大会で安定したピッチングを続けた左腕。胸郭をうまく使い振り下ろす投球フォームから繰り出す130キロ後半の速球は勢いがある。
中森 俊介(明石商)
近畿ナンバーワン右腕といえるのが中森 俊介(明石商)だ。昨夏の甲子園では常時140キロ・最速145キロの速球を武器に八戸学院光星打線相手に好投を見せた中森。ワインドアップから始動し、縦の回転を使って投げられる投球フォーム。体の使い方のうまさは松本航の高校時代と引けを取らない。久しぶりの大物。いろいろ比較してみたが、近畿で彼を上回る投手はいない。
[page_break:中四国・九州地区の逸材投手たち]中四国・九州地区の逸材投手たち
左から河野 佳(広陵) 石原 勇輝(広陵)
中国大会優勝の広島広陵は最速148キロ右腕・河野 佳、角度ある投球フォームから140キロ台の速球とカーブを投げ込む左腕・石原 勇輝、独特の角度から140キロ台の速球を投げ込む森 勝哉(広島広陵)と全国クラスの3人の投手を擁する。この3人が隙のない投手へ成長するか、楽しみだ。
森下 祐樹(米子東)は、中国大会準優勝に導いた本格派左腕。130キロ中盤ながら、角度ある速球、キレのあるスライダー、カーブを低めに投げ分け、ピッチングを組み立てる。選抜へ向けてさらに球速を伸ばしていきたい。
四国地区では香川 卓摩(高松商)は140キロ前後の速球、スライダー、チェンジアップを低めに集めるピッチングで最少失点に抑える四国地区ナンバーワン左腕。さらに球速を上げていきたい。
根本 大蓮(松山聖陵)は188センチの長身から角度ある速球を投げ込む大型右腕。一冬超えて化けることができるか注目していきたい。
九州大会優勝の原動力となった西舘昂汰(筑陽学園)は188センチの長身から最速144キロを誇る大型右腕。神宮大会では不調に終わったが、本人は150キロ越えを目指している。そして背番号1をつける西雄大も球速表示以上の130キロ台のストレート、キレのあるスライダーを投げ分ける好右腕だ。
九州大会準優勝の明豊は183センチの長身からキレのある130キロ台前半の速球を投げ込む右腕・大畑 蓮、172センチとそれほど上背はないが、140キロ前半の速球を投げ込む寺迫 涼生、キレのある130キロ前半の速球を投げ込む1年生左腕・若杉 晟汰も進化が楽しみだ。
▼これまでのシリーズを見直す
東日本投手編(北海道・東北・関東・東京・東海・北信越)
東日本野手編(北海道・東北・関東・東京・東海・北信越)
西日本野手編(近畿・中国・四国・九州)
(文=河嶋 宗一)