ポートアーサーってどんな球場?球場から考える今大会の考え方
ポートアーサー球場
第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップがいよいよ開幕する。今年はカナダのサンダーベイで開催されるが、メイン球場となるのが、[stadium]ポートアーサー球場[/stadium]([stadium]Port Arthur Stadium[/stadium])だ。どんな球場なのか?あまり知らない方も多いはず。日本代表を観戦するにあたって、この情報を知っておくと、より楽しくみられるポイントを紹介したい。
まずアクセスを知ろう!空港から近いのがポイント!
まずポートアーサーはサンダーベイ国際空港から10キロほど。車で15分程度の時間で到着できる場所にあり、国際的な立地の良さが、今回開催地として選出された要因ともいえる。ちなみに日本で空港から近い球場といえば、[stadium]沖縄セルラースタジアム那覇[/stadium]が有名で、セルラースタジアムは約4キロ!サンダーベイの例を見ても近い将来、セルラースタジアムで国際大会が実現してもおかしくない。
サンダーベイの現在の気候は日本で例えると10月中旬~10月下旬の本州並み。朝の気温は10度~13度ほどで、肌寒さも感じる。また日没が遅く、20時を過ぎても、日は暮れていなかった。そのため防寒対策をしっかりして、準備することが大事となる。
グラウンドは狭い 本塁打量産が期待できるも、逆に一発を打たれるリスクもあり
続いてポートアーサーのグラウンドについて説明したい。両翼97メートルほどだが、何と中堅は118メートルとパワーがついた現代の高校球児にとっては狭い。清宮幸太郎(早稲田実業)も「狭いですね」というほどだった。ということは安田尚憲(履正社)、中村 奨成(広島広陵)も本塁打量産が期待できるだろう。逆に投手陣は一発を打たれるリスクも覚悟しなければならない。
野手にとっては、風が結構吹く地域なので、時間によって追い風なのか、向かい風なのかを考える必要がある。また、日差しが非常にまぶしい。
バッテリーは狭いことを踏まえながらの配球の組み立てと、内野手、外野手は太陽と風の備えが必要だ。
ポートアーサーの芝は打球が速くなりやすい!マウンドも急傾斜
ポートアーサー球場の芝は切れ目が長いのが特徴
注意しておきたいのは、ポートアーサーの芝は、打球が速くなりやすく、芝の切れ目が長いのが特徴だ。小枝守代表監督曰くボールが不規則な動きをしてしまうので、特に外野手はゴロの目切りが遅いと後逸するリスクがあるという。さらにマウンドも、日本にはない急傾斜なマウンドとなっており、投手陣が対応をして、自分のピッチングができるか課題となってくる。
強いチームはまず球場を知ることが大事。小枝監督は、選手たちへ球場について把握することをミーティングで伝えた。8月31日の練習では選手たちがグラウンドの状態を入念に確認しながら練習に取り組んでいた。もう一度ポートアーサーをまとめると、
・球場が狭く、本塁打を打てる利点と打たれるリスクがある
・打球が速くなりやすい
・日差しがまぶしく、晴天時は特に太陽の対策に注意
・気温は日本と比べると最低気温は10度近く違っており、防寒対策も万全に
となるだろう。球場に慣れて、多くの選手が思う存分アピールすることを期待したい。
(文・河嶋宗一)