Column

ポートアーサーってどんな球場?球場から考える今大会の考え方

2017.09.01


ポートアーサー球場

 第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップがいよいよ開幕する。今年はカナダのサンダーベイで開催されるが、メイン球場となるのが、[stadium]ポートアーサー球場[/stadium]([stadium]Port Arthur Stadium[/stadium])だ。どんな球場なのか?あまり知らない方も多いはず。日本代表を観戦するにあたって、この情報を知っておくと、より楽しくみられるポイントを紹介したい。

まずアクセスを知ろう!空港から近いのがポイント!

 まずポートアーサーはサンダーベイ国際空港から10キロほど。車で15分程度の時間で到着できる場所にあり、国際的な立地の良さが、今回開催地として選出された要因ともいえる。ちなみに日本で空港から近い球場といえば、[stadium]沖縄セルラースタジアム那覇[/stadium]が有名で、セルラースタジアムは約4キロ!サンダーベイの例を見ても近い将来、セルラースタジアムで国際大会が実現してもおかしくない。

 サンダーベイの現在の気候は日本で例えると10月中旬~10月下旬の本州並み。朝の気温は10度~13度ほどで、肌寒さも感じる。また日没が遅く、20時を過ぎても、日は暮れていなかった。そのため防寒対策をしっかりして、準備することが大事となる。

グラウンドは狭い 本塁打量産が期待できるも、逆に一発を打たれるリスクもあり

 続いてポートアーサーのグラウンドについて説明したい。両翼97メートルほどだが、何と中堅は118メートルとパワーがついた現代の高校球児にとっては狭い。清宮幸太郎早稲田実業)も「狭いですね」というほどだった。ということは安田尚憲履正社)、中村 奨成(広島広陵)も本塁打量産が期待できるだろう。逆に投手陣は一発を打たれるリスクも覚悟しなければならない。

 野手にとっては、風が結構吹く地域なので、時間によって追い風なのか、向かい風なのかを考える必要がある。また、日差しが非常にまぶしい。

 バッテリーは狭いことを踏まえながらの配球の組み立てと、内野手、外野手は太陽と風の備えが必要だ。

ポートアーサーの芝は打球が速くなりやすい!マウンドも急傾斜

ポートアーサー球場の芝は切れ目が長いのが特徴

 注意しておきたいのは、ポートアーサーの芝は、打球が速くなりやすく、芝の切れ目が長いのが特徴だ。小枝守代表監督曰くボールが不規則な動きをしてしまうので、特に外野手はゴロの目切りが遅いと後逸するリスクがあるという。さらにマウンドも、日本にはない急傾斜なマウンドとなっており、投手陣が対応をして、自分のピッチングができるか課題となってくる。

 強いチームはまず球場を知ることが大事。小枝監督は、選手たちへ球場について把握することをミーティングで伝えた。8月31日の練習では選手たちがグラウンドの状態を入念に確認しながら練習に取り組んでいた。もう一度ポートアーサーをまとめると、

・球場が狭く、本塁打を打てる利点と打たれるリスクがある
・打球が速くなりやすい
・日差しがまぶしく、晴天時は特に太陽の対策に注意
・気温は日本と比べると最低気温は10度近く違っており、防寒対策も万全に

となるだろう。球場に慣れて、多くの選手が思う存分アピールすることを期待したい。

(文・河嶋宗一


注目記事
第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ 特設サイト

このページのトップへ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.06

【2024年夏 全国地方大会シード校一覧】現在27地区が決定!

2024.05.06

【富山】富山商が高岡商を破って春連覇達成<春季県大会>

2024.05.06

センバツV・健大高崎は夏も強い! Wエース抜きで県大会優勝、投打に新戦力が台頭中!

2024.05.06

【春季埼玉県大会】花咲徳栄4回に一挙10得点!20得点を奪った花咲徳栄が昌平を破り優勝!

2024.05.06

【石川】星稜が完封リレーで「県4連覇」、北信越大会へ<春季県大会>

2024.05.01

春季大会で頭角を現した全国スーパー1年生一覧! 慶應をねじ伏せた横浜の本格派右腕、花巻東の4番、明徳義塾の正捕手ら入学1ヶ月の超逸材たち!

2024.04.30

大阪大などに卒業生を輩出する進学校・三国丘  文武両道を地で行く公立校は打倒・強豪私学へ「何かしてやりたい」

2024.04.30

【岩手】宮古、高田、久慈、久慈東が県大会出場へ<春季地区予選>

2024.05.01

【神奈川】関東大会の切符を得る2校は?向上は10年ぶり、武相は40年ぶりの出場狙う!横浜は6年ぶり、東海大相模は3年ぶりと意外にも遠ざかっていた春決勝へ!

2024.04.30

【山口】宇部鴻城が西京を下して7年ぶり優勝!<春季大会決勝>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>