目次

[1]自由にノビノビがモットー
[2]スター選手不在でも勝つことで自信をつけさせたい

 滋賀県を代表する中学硬式野球クラブチームとして名高い大津瀬田ボーイズ。OBには中日ドラゴンズで活躍中の小熊 凌祐がおり、2007年には後に北大津で甲子園に出場した小谷 太郎や大野晋平らを擁して日本少年野球春季大会で滋賀県支部初となる優勝を果たした。確かな実績を積み重ねている強豪ボーイズはどんな取り組みをしているのだろうか。

自由にノビノビがモットー


 練習拠点となる大津市の「から池グラウンド」は内野が黒土で両翼90mの広さがある。中学生のチームが使うグラウンドとしてはかなり恵まれている部類だろう。グラウンドの確保に悩むチームがある中で、土日祝日にこのグラウンドを自由に使えるのは大きなアドバンテージだ。実際に練習環境の良さが入団の決め手になった選手もいるという。

 チームを率いるのは昨年4月に就任した山尾茂監督。大津瀬田ボーイズで指導を始めた年に入団してきたのが小熊だった。当時から秀でた才能の持ち主だったそうで、「球のキレが凄かったですね。本当に10年に一人の逸材かなと思いました」と振り返る。チームの指導方針についてはこう語ってくれた。

 「自由にノビノビと野球をするのがモットーです。そこに礼儀を教えたり、基礎的な中学生としての野球の指導を理念に置いています」

 中学生で軟式から硬式に移る選手は多く、マウンドからホームの距離も16m(リトルリーグは14.02m)から18.44mと遠くなる。大きく野球が変わる中で山尾監督は体作りの重要性を説く。
 「まず距離やボールなどスケールが大きくなるので、そこに対しての体力作りを念頭に置いています。体の大きい、小さいはバラバラですが、走り込みをしたり、柔軟性を上げたり、体作りをメインに考えています。それは個々の段階に応じた指導をすることをモットーにしています」

 そして練習の方針としては打撃練習が中心だ。1986年のチーム発足当時から打撃重視のカラーを掲げており、現在も継続している。取材日も午前にフリー打撃、午後からシート打撃にノックと多くの時間を打撃練習に割いていた。

 土日祝日に充実した練習ができるとはいえ、平日は全体練習がないため、自主練習をすることが求められる。だからこそ、選手たちには自主性を育む指導を行っているという。

 「こちらが何度もしつこく言うのでなく、一回言ったことに対して子どもたちが自主的に動けるような指導方法をしています。難しいですが、子どもの自主性を第一に考えて指導しています」