第17回 斎藤佑樹と田中将大が戦った、それぞれの春のセンバツ・甲子園を振り返る2017年03月12日

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【目次】
[1]駒大苫小牧を先頭で引っ張った田中将大
[2]超高校級のピッチングを見せた斎藤

 駒大苫小牧高は200405年夏の甲子園大会を連覇した強豪校である。06年夏は決勝で早稲田実業に延長18回引き分け、翌日再試合の激闘の末に敗れ、193133年中京商(現中京大中京高)以来、史上2校目の夏3連覇を逃したが、高校野球が続く限り永遠にその名が語り継がれる強豪校である。この強かった駒大苫小牧高で05年春以降、主力投手として活躍したのが田中 将大(現ヤンキース<関連記事>)だ。

駒大苫小牧を先頭で引っ張った田中将大

田中 将大(駒大苫小牧時代)

2005年夏の甲子園大会
3回戦・先発〇/日本航空高……7回3分の2、被安打9、奪三振12、与四死球3、自責1
準々決勝・救援〇/鳴門工………6回3分の1、被安打4、奪三振12、与四死球1、自責3
準決勝・先発/大阪桐蔭高……7回3分の1、被安打6、奪三振9、与四死球3、自責4
決勝・救援〇/京都外大西高……4回3分の1、被安打4、奪三振5、与四死球2、自責0

2006年夏の甲子園大会
2回戦・完投〇/南陽工……………9回、被安打7、奪三振14、与四死球6、自責3
3回戦・救援〇/青森山田高………6回3分の2、被安打6、奪三振5、与四死球2、自責3
準々決勝・完投〇/東洋大姫路高…9回、被安打9、奪三振11、与四死球4、自責3
準決勝・救援〇/智辯和歌山高……8回、被安打4、奪三振10、与四死球2、自責1
決勝・救援/早稲田実業……………12回3分の2、被安打7、奪三振10、与四死球3、自責0
決勝再試合・救援/早稲田実業……7回3分の1、被安打4、奪三振4、与四死球3、自責3

 以上は夏の大会の全成績で、通算すれば7勝0敗、防御率2.41。さらに詳しい内容は奪三振率10.58、与四死球率3.33である。選抜はどうだろう。

2005年春の甲子園大会
1回戦・完投〇/戸畑高…………9回、被安打6、奪三振6、与四死球2、自責0
2回戦・救援/神戸国際大附……4回、被安打0、奪三振4、与四死球0、自責0

 1勝0敗、防御率0.00、奪三振率6.92、与四死球率1.38でわかるように夏を上回る安定感である。98年の甲子園のヒーロー、松坂 大輔横浜高)の甲子園成績も紹介しよう。通算11試合に登板し、は5試合中、完投2、完封3と群を抜いた安定感で、は6試合中、完投2、完封3とやはり一分のスキもない。通算成績は11試合に登板してリリーフした1試合以外はすべて9回を1人で投げ切り、11勝0敗、防御率1.00、奪三振率8.82、与四死球率2.64。これを見る限り、高校時代の安定感では松坂が田中を上回っていると言っていい。

 しかし、田中は夏の大会、先発した4試合のうち、途中降板が2つもある。香田 誉士史監督がチーム勝利に重点を置くあまり細切れの投手リレーを田中に強いて、甲子園での印象を散漫にしたと言えなくもない。逆に言えば完投を少なくすることにより登板過多による肩・ヒジの故障から田中を守ったとも言える。

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斎藤 佑樹(早稲田実業) 【選手名鑑】
田中 将大(駒大苫小牧) 【選手名鑑】
駒大苫小牧 【高校別データ】
早稲田実業 【高校別データ】

プロフィール

小関 順二
小関 順二
  • 出身地:神奈川県横須賀市生まれ。
  • ■ プロ野球のドラフト(新人補強)戦略の重要性に初めて着目し、野球メディアに「ドラフト」というカテゴリーを確立した。ストップウオッチを使った打者走者の各塁走塁、捕手の二塁スローイングなど各種タイムを紹介したのも初めてで、現在は当たり前のように各種メディアで「1.8秒台の強肩捕手」、「一塁到達3.9秒台の俊足」という表現が使われている。
  • ■ 主な著書に『プロ野球問題だらけの12球団』(年度版・草思社)、『プロ野球スカウティング・レポート』(年度版・廣済堂あかつき)、『ドラフト物語』(廣済堂あかつき)、『野球力』(講談社+α新書)、『プロ野球サムライたち』(文春新書)などがある。
  • ベースボールファン(有料コラム)では、「野球を歩く」を寄稿、野球ファン必見の野球歴史コラムを配信している。 
  • 小関順二公式ブログ

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