県立伊保内高等学校(岩手)
県立伊保内高等学校があるのは、岩手の県北、九戸郡九戸村。
釘を1本も使わず、地元に自生する欅や桐、漆を使って作る南部箪笥の産地として、伝統を守り、受け継ぎ進化させています。
学校の卒業生には、ファンタジーとミステリを中心に書く小説家、石野 文香さんや、東京農業大北海道オホーツクを経て2014年のドラフト会議で東京ヤクルトスワローズから2位指名を受けた風張 蓮選手がいます。
野球部は、2012年の夏には4回戦に進出しベスト16に入り。大谷 翔平擁する花巻東と対戦しています。
昨秋には部員不足から、伊保内・葛巻・沼宮内連合として大会に挑み、見事リーグ戦を突破。県大会出場を果たしただけでなく、1勝を挙げ2回戦に進出しています。
この連合チームでの大会参加も、様々な思いや葛藤、紆余曲折があったようです。その辺りもたっぷりとお話を伺いました。まずは、チーム唯一の3年生にして主将の目黒 拓真君に紹介していただきましょう!
チーム基本情報を紹介!
集合写真(県立伊保内高等学校)
■ 伊保内の目黒 拓真君(学年:3年/役職:主将)にお話をうかがいました!
Q. 部員は何人いますか?
1年生が9人、2年生が5人、3年生が1人の合計15人です!
Q. 3年生は目黒君だけですか!佐久山先生に質問です!目黒君はどのような存在ですか?
一生懸命やる子なのでチームにとって欠かせない存在です。部員が1人しか入らないとなっても伊保内を選んでくれました。意思が非常に強い子ですね。チームの中心で投手もやっていて、打順も上位を打たせているので今夏も目黒には頑張ってもらうつもりです!
Q. 目黒君がチームにとってどのような存在なのか、よくわかりました!では目黒君、平日の練習時間は何時から何時までですか?
16時から20時です。
Q. 練習グラウンドの環境を教えてください。
村から借りているグランドで練習しています。
今年のチームについて
高橋 広大選手(県立伊保内高等学校)
Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を教えてください。
元気です!!
Q. では、夏へ向けて、現在、どんなことを課題においてやっていますか?また、新チーム発足以来、成長したと感じるとこを教えてください。
秋は連合を組んでいたし、春は1年生も入ってメンバーも変わりましたが、チームとしてまとまってきました。
取り組んでいる課題は、春季大会でも感じましたが、打撃の強化です。
Q. 強くなるために、生活面で意識してきたことはありますか?
あいさつの徹底を心掛けています!
Q. 伊保内野球部を卒業し、東京ヤクルトスワローズに在籍している、風張 蓮投手は選手達にとってどんな存在ですか?
憧れであり、大きな存在です!
Q. 野球部で結束があるなと感じたエピソードがあれば教えてください!
春の地区予選で、チームが負けている時でもみんなが声を出し、勝つぞという気持ちで試合をしたときにチームの一体感を感じました。
Q. チームがまとまってきた証拠ですね!夏を迎えるにあたって、どんな気持ちで練習しているか教えてください。
春は県大会に出場することができなかったので、夏では一つでも多く勝つという気持ちでやっています!
Q. このチームのキーマンを教えてください。
古舘 智也、高橋 広大の2人です。
この2人が打てばチームの雰囲気が良くなり、勢いがつきます。それに2人とも努力家で、練習でも率先して声を出してくれています。
2人とも良い選手、仲間ですね!ありがとうございました!
[page_break:指導者が語る!このチームの強み]続いて主将の目黒 拓真君に加え、伊保内の2年生副主将でキャッチャー、古舘 智也君にもお話を伺います!
左から古舘 智也副主将、目黒 拓真主将(県立伊保内高等学校)
Q. 高校野球のどんなところが好きですか?
目黒 拓真(以下「目黒」):試合展開が最後まで分からないところが面白いと思います!
古舘 智也(以下「古館」):同じく!最後までわからない所が良いです。
Q. 一番好きな練習は何ですか?
目黒:バッティングが好きです!
古館:自分は守備練習です!
Q. キャッチャーの守備練習は大変そうですが、好きなんですね。好きこそものの上手なれ!では、一番キツいと感じる練習は何ですか?
目黒:ランニングメニューですかね。
古館:筋トレはキツイです…
Q. 頑張れキャッチャー!(笑)さて、引退までにこの高校と対戦してみたいという高校はありますか?
目黒:花巻東と戦いたいです。県内でトップを争うチームなので学べることがたくさんありそう!
古館:僕も花巻東です!常にトップ争いをしていて甲子園でも活躍しているのは凄いです!
Q. 先輩たちも何度か対戦してますし、学ぶものも多そうですね!一番好きな応援歌は何ですか?
目黒:「See off」が好きです!
古館:やっぱり、「あまちゃん」ですね!
Q. さすが岩手!では最後に、野球をする上でモットーにしている、好きな言葉を教えてください!
目黒:「全力」ですね!
古館:「凡事徹底」!
ありがとうございました!
指導者が語る!このチームの強み
■佐久山 要監督に質問!
Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どのようにチームを作り上げてきたのでしょうか?
昨年の秋は部員数が6名となり、単独チームとして大会に参加することができませんでした。そこで葛巻高校・沼宮内高校と連合を組むことになりましたが、最初は生徒から反対の声もありました。
来年の夏に繋げる秋にしよう。来年の春に地区予選で対戦する可能性もあるけど、私の考えを全て出すから一つになって戦おう。私は今チームが組めていること、縁あって君たちと野球ができていることが幸せだ。と毎日の様に話しました。
やりたくないと思う気持ちを乗り越え選手たちは大きく成長していきました。地区大会では最終戦に勝利し、県大会出場。その後の県大会でも1勝を挙げることができました。
Q. 県大会に出られたというのは財産ですね!そんな熱いドラマを乗り越え、冬はどんな取り組みをされたのでしょうか?
冬からは、1年生の部員を交えて試合をするためには何が必要か考え、部員たちと話し合い毎日取り組む練習を決めました。
「ボール回し」「中継練習」「走塁練習」
この3つをチームのものに、1年生に指導するために真剣に取り組んできました。
1年生が入った単独チームとなっても、連合で学んだチームワーク、キャプテンシー、競争心を忘れずに取り組んで行きます。また、返事、挨拶、協力、学校の中で応援される野球部となるよう、応援してくださる葛巻高校、沼宮内高校の関係者の皆様への感謝の気持ちを忘れず、日々の生活から意識して取り組んで行きます。
多くの人に支えられたチーム。これからもっと強くなって恩返ししてください!ありがとうございました!