【目次】

  1. ベースとなるフィジカルを知ってほしい

  2. 夏、そして新チームのためにも、1年生は測定をやるべき

  3. 令和の時代だからこそゼット測定を!

夏、そして新チームのためにも、1年生は測定をやるべき

とここまでは2、3年生までの話になるが、もちろん入学したばかりの1年生も、出来る限り早く測定する方がいいと渡部さんは考えている。

「中学時代、やっていたとしても自重トレーニングだと思います。ほとんどやっていないから数字が出ないのは仕方ないです。ただ上級生とどれくらい差があるのか、まずは自分のベースを知ることが大切ですし、各校でトレーニング方法があるはずなので、データに基づいてどんな練習をするのか。選手育成の指標になります」

また学校によっては、主力組に混ぜるかどうかの判断基準にもなっているという。

「普通なら1年生から上級生に混ざるのは難しいと思いますが、測定することで先輩よりも高いデータが出てくれば、土台が出来ていると判断できます。そうなると、テクニックを磨くことでチームの戦力になってくれるでしょうし、チームの勝率も上がるのではないかということになります」

実際に測定で回っているチームのなかには、秀でた測定データを出す1年生を「夏はベンチに入れるかもしれない」と悩んでいる指導者たちの声を聞いたという。

とはいえ、夏の大会からベンチ入り出来る1年生はごく稀なケース。多くは渡部さんが話したように、中学時代はウェイトトレーニングをしておらず、基礎体力がどれだけあるか分かりません。そういった観点からもいち早くを測定する必要性を説く。

「自分の基礎体力を知った上で不足している項目を改善できるように測定を通じて今後の練習方針を判断してほしいですし、この時期は分かれて練習することが多いはずなので、それを利用してフィジカルを高めてほしいです」

と同時に、ケガを防ぐため。そして効率よく、最短距離で理想の選手に近づくためにも、どんなチームでも春先に測定をやってほしいというのを、強く願っている。

令和の時代だからこそゼット測定を!

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