ダルビッシュ有のフォームを参考に安定感が向上
制球力アップのために取り組んだのが、右腕の動きを小さくして投げるショートアーム。モデルとなったのはダルビッシュ有投手だった。
「ダルビッシュ投手は憧れであり、一番参考にしている投手です。体の使い方を参考にしたり、スライダーの握り、変化は参考にしています」
昨年、秋の県大会後に行われた全尾張大会でモレチは好投を見せて、課題だったコントロールも少しずつ改善。最速は144キロで、平均球速も138キロ前後まで伸び、手応えを掴んで冬の練習に入った。
モレチはこの冬が勝負だと臨んでトレーニングに励んできた。
投球練習するモレチ
「監督とは高卒でプロにいくためには、夏にどれだけピークに持って行くことができるか。そのためには冬にどれだけ追い込んで練習をするのか、話し合いました」
秋までの体重は87キロ。冬明けには90キロ、そして最終的に100キロまで増やすことを目標に立てた。球速も150キロ到達を目指して、取り組んできた。ウエイトトレーニングだけではなく、三段跳び、ボックスジャンプなど投手の球速アップにつなげるためのトレーニングに取り組んできた。
結果として体重は90キロに到達。スポーツメーカーのフィジカル測定では、三段跳びは全国1位、メディシンボール投げは全国5位の数字をたたき出した。
レベルアップのためには、研究は怠らない。昨秋、ヤクルトからドラフト1位指名を受けた中村 優斗投手(愛知工業大)を直接、球場で見て刺激を受けた。
「中村さんは平均球速150キロ中盤と、マックスの160キロとほぼ変わらない。中村さんは柔軟性があって、それを高めるトレーニングをされていました。それは自分も大事にしていて、監督とはフォームの捻転差を大事にしようといわれています」