2025年春の第97回選抜高校野球大会(センバツ)は18日に阪神甲子園球場(西宮市)で開幕する。開催を前に、1回戦の対戦カード別に対決の見どころを紹介していく。
2021年夏の甲子園覇者で、今センバツでも優勝候補の一角に名前が挙がる智弁和歌山に対して、春夏通じて初の甲子園出場を決めた千葉黎明が挑む。実績を武器に智弁和歌山が序盤から圧倒的な力を見せつける可能性がある一方、千葉黎明の投手陣の踏ん張り次第では、接戦に持ち込むことは十分にできると踏んでいる。
千葉黎明は昨秋の公式戦14試合、すべて継投で勝ち進んだ。千葉では専大松戸、拓大紅陵などを破って初優勝。関東大会でも西武台(埼玉)、山梨学院(山梨)を破って堂々の4強入りを果たした。その原動力は層の厚い投手陣で、右腕・田代 敬祐投手(3年)、左腕・米良 康太投手(3年)は、それぞれ力投型で、米良は主に救援として試合を締めくくってきた。
それ以上に面白い存在なのが、190センチの長身を誇る飯高 聖也投手(2年)。最速は130キロに満たない球速ながら、角度をつけた変化球の制球力で勝負。打者を幻惑し、「打ちにくい投手」として、相手を翻弄してきた。この長身左腕が、センバツでも「幻惑投球」できれば、優勝候補撃破も現実味を帯びてくる。
昨年夏の甲子園を思い出す。智弁和歌山が初戦で霞ケ浦(茨城)先発の長身左腕・市村 才樹投手(当時2年)を打ちあぐね、接戦の末に敗れた。飯高も同じタイプだけに、「再現」の可能性は十分にある。
智弁和歌山の強力1、2番コンビ、藤田 一波外野手(3年)、福元 聖矢外野手(3年)の2人に加え、4番の荒井 優聖内野手(2年)も左打者。飯高との対戦となった時に、どう対応するのか。
千葉黎明の継投策次第では、春夏通じての甲子園初陣で初白星をつかむことも、決して夢ではない。
【千葉黎明の主な投手の昨秋公式戦成績】
田代 敬祐 10試合34.1回16奪三振8失点 防御率2.10
米良 康太 10試合26.2回9奪三振7失点(6自責) 防御率2.03
飯高 聖也 10試合35回16奪三振12失点(11自責) 防御率2.83
【智弁和歌山の主な打者の昨秋公式戦成績】
荒井 優聖 7試合26打数9安打3打点 打率.346
藤田 一波 7試合27打数12安打2打点 打率.444
福元 聖矢 7試合25打数7安打5打点2本塁打 打率.280
この記事へのコメント
読込中…
まだメッセージがありません。
>> 続きを表示
まだメッセージがありません。
>> 続きを表示