関浩一郎(青森山田)は「成長曲線が見える」逸材! 体力強化で”大化け”は確実
関 浩一郎(青森山田)
青森山田の187センチ右腕・関 浩一郎投手(3年)の注目度が高い。今年の練習試合でも最速147キロをマークするなど、順調に成長している。選抜の京都国際戦を振り返ると、やや球速不足だった。セットポジションから始動し、左足をしっかりと上げて、真っ直ぐ踏み出して大きく振り下ろす投球フォーム。
直球は常時135キロ〜137キロで最速は143キロ。球速表示は物足りないが、ストレートの質は非常に良い。角度があり、伸びのあるストレートを投げている。
その一因は投球フォームにあるだろう。左足をゆったりと上げていき、その後、軸足にしっかりと体重を乗せて、真上から振り下ろすオーバーハンド。体の使い方もうまく、申し分ない。
関は「甲子園で緊張があり、また最速147キロを出した練習試合は自分のために出力を上げたが、この試合はチームの勝利のためにバランスを重視した結果、ストレートのスピードは抑えめでした」と振り返る。
変化球は110キロのカーブ、120キロ台のスライダー、チェンジアップを投げ分ける。いずれも緩い軌道で、カウントを取る目的で投げる事が多い。
投球パターンを見ると、緩い変化球でカウントを取りつつ、自信のあるストレートで打ち取ることができている。試合後、関は「京都国際打線はコンタクト力が高い打者が多く、苦労したが、勝利出来て嬉しい。初めての甲子園のマウンドは楽しかった」と笑顔を見せた。
関の将来性についてだが、フィジカルを徹底的に強化していけば、化けるタイプではないか。そのモデルケースが今年、支配下登録となった日本ハム・福島 蓮投手(八戸西)、巨人・京本 眞投手(明豊)だ。2人の高校時代を振り返ると、福島は190センチの長身右腕として注目されたが、140キロ前後で出力が物足らず、京本は189センチの長身から角度のある140キロ台の速球が魅力だが、フォームにばらつきがあり、なかなか実力を発揮できなかった。
福島はプロ入り後、球速を10キロ伸ばし、現在は最速153キロを投げ込む速球派右腕。京本も安定した140キロ後半の速球、多彩な変化球を投げ込むバランス型の右腕へ成長した。
関も青写真を描きやすいタイプ。現状の投球には物足りなさを感じても、評価する球団は多いのではないだろうか。
選抜初戦を終えて、さらに投球のレベルを高めることができるか注目だ。
<プロフィール>
関 浩一郎(せき・こういちろう)
右投げ右打ち
187センチ85キロ
小学校:青森ジャイアンツ
中学校:青森戸山シニア
青森山田高では1年秋の県大会から背番号18でベンチ入り
昨秋(2年秋)の県大会から背番号1でベンチ入り
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