東海大相模vs向上
タレント軍団・東海大相模、期待の1年生投手リレーに上級生打者が奮起 向上相手に7回コールド勝ち
先発・高橋侑雅(東海大相模)
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<秋季神奈川県大会:東海大相模10-3向上(7回コールド)>◇10日◇3回戦◇保土ケ谷
東海大相模は1回表、山内教輔外野手(2年)が四球で出塁し、1死二塁から3番・及川 将吾内野手(2年)の適時打で先制。さらに2回裏には、1死一、二塁から先発投手の9番・高橋 侑雅投手(1年)が左越え2点適時打を放って2者生還し、1番山内も左中間を破る適時二塁打を放ち、4対0とリードする。
先発の高橋は湖南ボーイズ時代から評判の好投手。常時120キロ後半だが、ストライクを先行できるのが強み。テンポもよく、走者を背負っても慌てることなく、ボール先行にならずに投球ができるなど、1年生にしては落ち着いている。高橋は「ストライク先行できるのは得意で、早めに追い込んでボール球を振らせたいので」と語るように、自分の強みを理解していた。
3回裏に、一、三塁からダブルスチールの間に1点を失ったが、その後も、粘り強い投球で点を与えなかった。
ただ、投球以上にスケールを感じるのが打撃である。振り幅が大きいスイングで遠くへ飛ばす技術が備わっている。
追加点を取りたい東海大相模は6回表、1死一塁から2番・木村海達捕手(1年)の場面でエンドランを仕掛け、木村が中前安打。さらに敵失の間に一気に一塁走者の山内が生還。その後も敵失、スクイズで7対1と大きくリード。原監督は「膠着していたムードでしたので、突破口を切り開きたかった」と語るように、6回の仕掛けがうまくハマり、試合の主導権を握った。
向上は6回裏、5番松沢優太内野手(2年)の中前安打からチャンスを作り、6番寒河江 敦也捕手(2年)が高めに浮いた球を逃さず左中間を破る適時二塁打で1点を返し、9番安達の適時二塁打で3対7とする。
降板した高橋は「ストレートは走っていたのですが、変化球が甘く、全体的に攻めが甘くなってしまいました」と反省。次回の登板でどれだけ修正できるか注目だ。
ここで東海大相模は先発の高橋から大型左腕・藤田 琉生投手(1年)をマウンドに送った。湘南ボーイズ時代に最速138キロをマークしていた逸材。ただ調子があまりよくなかったと語るように、120キロ後半(最速128キロ)程度で、変化球中心の攻めに終始した。
7回表にも東海大相模は2死満塁から3番及川の2点適時打、4番板垣拓心外野手(2年)の適時打で10対3と点差を広げた。
7回裏、藤田が抑えて、試合終了。7回コールド勝ちで4回戦進出を決めた。原監督は「まだチームが若い」と評するように、能力が高い選手は多いが、この夏、決勝まで勝ち上がったチームと比較すると、攻撃、守備すべてにおいて精度が落ちるところはあり、時間はかかる印象を受けた。だからこそ、主将の及川、1番山内には期待を寄せており、「前のチームのスピード感、実力の水準、そして夏の悔しさを知る及川は、今の選手達に伝えてほしいですし、また、山内とともに引っ張ってほしい」と期待を込める。
1年生の高橋と藤田には「ポテンシャルは非常に高い。高橋、藤田は試合をまとめる能力を身につけさせながら、その高いポテンシャルを伸ばしていきたい」と期待していた。また、期待のスラッガー・松本ジョセフ内野手(2年)についても、「練習試合では本塁打を打っていて楽しみな打者」と評価は高い。
4回戦では実力校・桐光学園と対戦する。今年のチームの真価が問われる一戦となりそうだ。
(取材=河嶋 宗一)