関東一vs青山学院
谷幸之助が1安打完封!青山学院を下して関東一が16強入り
二松学舎大付が姿を消し、大本命を失った選手権東東京大会。こうした現状の中で有力と目されているのが、関東一だ。4回戦となった[stadium]明治神宮球場[/stadium]での第1試合は、その評判に相応しい野球を見せた。
関東一の先発マウンドに上がったのは、背番号10の谷幸之助。最速は146キロを計測し、2018年12月には東京代表としてキューバ遠征も経験した本格派右腕だ。
初回、いきなり先頭バッターにヒットを打たれるものの、慌てることなくその後を打ち取り落ち着いた立ち上がりを見せる。
この日は序盤から直球の走りも良く、スライダーも非常にキレていた。立ち上がりはは制球重視で打たせて取っていったが、3回以降からは徐々にギアを上げていき奪三振も増えていく。
「7、8割の力で最後まで持たせることを意識して投げました。ストレートも調子が良かったですし、スライダーも指にしっかり掛かっていました」(谷幸之助)
谷の好投を追い風に、打線も序盤から着実に得点を重ねていく。
2回、関東一は一死二、三塁のチャンスを作ると、7番・初谷健伸がレフトへの犠牲フライを放ち先制点を挙げる。
さらに3回、今度は一死二塁から2番・藤松丈一郎がタイムリーツーベースを放って追加点を挙げると、その後一死二塁の場面から3番・平川嶺もレフト前タイムリーを放つ。
5回にもさらに2点を追加した関東一は、着々とリードを広げて試合を盤石なものにしていく。
前半に5点のリードをもらった谷は、後半に入っても点を取られる様子を見せない。
「後半ははっきりとしたボール球が目立った」と反省する谷だったが、直球の球威と変化球のキレは全く衰えずに青山学院打線を圧倒する。
谷は最後まで青山学院に隙を見せずに、試合は結局6対0で関東一が勝利し、5回戦進出を決めた。谷は9回を投げて1安打無死点、四死球1の奪三振9とほぼ完璧な投球内容を見せた。
「今日はとにかく四死球は出さない気持ちで投げました。二松学舎大付が負けたことは驚きましたが、それ以上のチームがくると監督にも言われました。次も気を抜かずに戦いたいと思います」
勝った関東一は、21日に都立高島と対戦することが決まった。勢いに乗る都立高島に対して、どんな野球を見せるか注目だ。
(文=栗崎 祐太朗)