高田商vs和歌山東
9回の猛攻がまたしても・・・
延長13回裏 高田商業の1番・中尾がサヨナラ打
野球は9回3アウトを取るまでわからない。第1試合に続き、このゲームも和歌山勢にとっては【魔の9回】となってしまった。
4点リードをしていた和歌山東。5回途中からマウンド上がっていた主将の野口 大輔(2年)は力投していた。だが、奈良高田商の先頭打者である5番・高鉾 颯馬(2年)はこのゲームで先制3ランを放つなど当たっていた。最も警戒すべき打者に初球を右中間への二塁打を浴びると、勢いのついた相手打線を止められなくなった。守備のミスも重なり、このイニング4失点。ゲームは延長へともつれこんだ。
延長では奈良高田商の二番手・杉田 晃一(2年)と野口の意地の張り合い。「負けたくなかった」と野口も気持ちのこもったピッチングでピンチをしのぐ、しかし13回、二死から杉田に二塁打を浴びると、1番・中尾 翼(2年)にサヨナラ打を浴びた。「打たれたのはスライダー。ボールにしようと思って投げた1球でした」と唇をかみしめた野口。3時間38分の激闘をものにすることができず、チームの近畿大会初勝利の夢も潰えた。
一方、勝った奈良高田商は9回に代打攻勢をかけた赤坂 誠治監督の期待に代打陣が良く応えた。エースの古川 響輝(2年)とキャッチャーの竹村 康平(2年)に代打をおくったため、延長に入ると経験が少ないバッテリーで臨むことになってしまった。それでもリリーフの杉田と二番手キャッチャー・尾上 和輝(2年)が懸命に守った、特に杉田は代わりっぱなこそコントロールの不安をのぞかせたが、回が進むに連れて制球とコントロールが安定し、マウンドでの姿を大きく見せるようになった。13回の攻撃ではその杉田が攻撃の起点。指揮官も大きな成長を感じる一戦となったようだ。
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