試合レポート

報徳学園vs関西学院

2016.04.03

強豪対決、報徳学園が制す

報徳学園vs関西学院 | 高校野球ドットコム

4番・岩井基泰(関西学院)

 電光石火の速攻劇で関西学院が先制に成功した。

 初回、1番・角谷 晃志(3年)が初球を叩くと打球は報徳学園のショート・河野 翔吾(3年)のグラブを弾きセンター前へ。2番・梅本 大輔(3年)が1球で送りバントを成功させ得点圏にランナーを進める。一打先制のチャンスに3番・中原 理貴(3年)は意表を突いたセーフティバント。

 強めの打球を三遊間に転がすとショート・河野が拾っただけでどこにも投げられず、一死一、三塁。全員初球攻撃でチャンスを拡大すると4番・岩井 貴泰(3年)もやはり初球を叩く。ライト前に弾き返し、近畿屈指の好左腕、報徳学園先発の主島 大虎(3年)から4球で先制点を挙げた。

 後続を断ち追加点は避けたものの追う展開となった報徳学園は3回、主島、佐藤 直樹(3年)の連打でランナーを2人ためると3番・金丸 星磨(3年)が「自分達は秋からバッティングがダメと言われ続けて、チャンスで打てないことが多かったんで自分で決めてやるという気持ちで打席に入りました」とセンター前へ逆転の2点タイムリー。

 主島をリードする正捕手は初回のピンチにも「元々立ち上がりは悪い方。先に取られても余裕をもって行きました」と冷静に試合全体を見ていた。先制を許した主島だが2回と3回は三者凡退、4回一死からは低めいっぱいに決まるストレートでこの日初めての三振を奪う。中盤は毎回のようにランナーを背負いながらもホームは踏ませない。打線は5回に3打席連続安打を放った佐藤を4番・新免 汰晟(3年)がタイムリーツーベースで迎え入れリードを広げた。


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投手・主島大虎(報徳学園)

 関西学院は4回、二死一、二塁で打順が先発の高木 駿(2年)に回ると代打を送り、5回からは継投策に入る。

 2番手・田中 勇大(3年)が先頭打者に安打を許し次打者の初球がワイルドピッチになると広岡 正信監督は3人目の伊原 木輝(2年)をマウンドに送る。以降も7回からは井川琢人(3年)、9回は背番号1の堀尾 京右(3年)と小刻みにつないで報徳学園打線を抑えるが、打線は5回に中原、岩井の連打で二死一、二塁、7回には中原がこの日2本目のバントヒットを決め一死満塁とするなどチャンスは作るがホームが遠い。相手を上回る安打を放ちながら結局最後まで2点及ばなかった。

 オフシーズンが開けての最初の公式戦を勝利で飾った報徳学園の永田 裕治監督だが「全然ダメ。全てやり直し。この冬はかなり練習してきたつもりが全然出せなかった。帰ってから練習します」と内容には満足せず。

 キャプテンの多鹿 丈一郎(3年)も試合内容は「20点」と辛口評価。
「フライアウトが多かったんで。しっかり強いゴロを打っていこうと言っていたんですけど、どれが最後まで出来なかった。次の試合ではしっかり修正して初回から自分達の野球が出来るよう、しっかり勝ち切れるようにしたいです」公式戦初戦はどんなチームでも難しいもの。冬の成果を披露するのは中1日で迎える次戦に持ち越しとなった。

(文=小中 翔太

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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