試合レポート

小松島vs海部

2010.07.11

2010年07月10日 オロナミンC球場  

小松島vs海部

2010年夏の大会 第92回徳島大会 1回戦

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西口(小松島)

エース西口、緊張の第1シード開幕戦を救う

【試合経過】
2回裏、8番・西口元気(3年)、9番・林浩平(2年)の連続2塁打で先制した小松島は、4回にも西口の適時打で追加点。7・8回にはさらに2点ずつを追加し毎回の17安打で海部を圧倒した。一方の海部は1年生エースの古戸雅人が粘り強く投げるも、打線が尻上がりに調子を上げた西口の前に9回、失策絡みの1得点のみに終わったのが痛かった。

【インサイドコラム】

「第一シードの開幕戦ということで試合前はブルーな気分でした。勝ててよかったです」と試合後、記者団の前でホッとした表情を見せた小松島・豊富尚博監督。そんな緊張状態の小松島で終始安定したピッチングを展開していたのがエースナンバーを背負う身長177センチの左腕・西口元気(3年)である。

遠い親類に埼玉西武ライオンズの大ベテラン右腕・西口文也を持つ彼のピッチングスタイルは、その血筋を想起させるしなやかなフォームから投じる多彩な変化球が中心。「打たせてとることが前提」と本人も公言するように、カーブ、スライダー、チェンジアップに「小学校のときカーブが投げられなかったので覚えた」パームも交え、この日も海部打線を次々と手玉にとっていった。

さらに海部戦での西口は4打数3安打1打点1得点とバッティングでもチームに貢献。昨秋は腰痛から起因するウェイトコントロールに悩みを抱えていたが、「今の体重が72~73キロで安定していることで、ボールに伸びが出た」ことが打撃面にも好影響を与えているようだ。

かくして西口の投打にわたる大活躍により初戦を快勝で飾った小松島。今後も常に他校からマークされる立場であることに変わりはないが、「緊張はしたが、堂々とひたむきにプレーできた」西口がエースの風格を示し続けるかぎり、秋、春の県大会同様に彼らが王道を歩み続ける可能性は極めて高いといえよう。

(文=寺下 友徳


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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