大量獲得の巨人育成からは、ここ2年で喜多、戸田、菊地が支配下登録
戸田懐生
10月に行われた育成ドラフト会議では57名の選手が指名された。各選手ともに1日でも早く、支配下登録されることを目指し春季キャンプ、オープン戦へと臨んでいくことになる。
さてコロナ禍に見舞われた2020年以降の育成ドラフトで指名された選手たちは、どのような状況なのだろうか。球団ごとに状況を確認していきたい。
Bクラスに終わった巨人は10月に行われた育成ドラフト会議で9人もの選手を指名した。これはセ・リーグで最多の人数になるが、巨人は昨年に10人、一昨年も12人を育成ドラフトで指名しており1ケタの指名に終わったのは2019年(2人)以来、3年ぶりのことだった。
2020年の育成指名選手を見ると喜多 隆介捕手(小松大谷→京都先端科学大)と戸田 懐生投手(東海大菅生中退→KTCあおぞら高→四国IL徳島)の2名がルーキーイヤーから支配下登録されている。
喜多は8月に支配下登録を勝ち取った。1軍出場を果たすことはできなかったものの、2軍では64試合に出場し打率.212(151打数32安打)、2本塁打、17打点の成績を残した。またチームトップタイとなる48試合でマスクをかぶった。
2年目の今シーズンは1軍で14試合に出場。9月7日のDeNA戦ではプロ初安打も記録している。一方で2軍では52試合の出場で打率.265(117打数31安打)、2本塁打、17打点と確実性が向上した。来シーズンは1軍定着を目指すことになる。
戸田も喜多と同様に1年目の開幕後に支配下登録を勝ち取った。1軍では3試合に登板し防御率0.00と結果を出した。しかし今シーズンは14試合の登板で防御率6.55と振るわず。シーズン終了後に自由契約となり、育成で再契約を結んでいる。
2021年育成指名選手からは、菊地 大稀投手(佐渡高→桐蔭横浜大)が4月末に支配下登録を勝ち取った。1軍では16試合に登板し防御率5.60の成績だったが、2軍では39試合の登板で2勝0敗11セーブ、防御率2.42。さらに44.2回を投げ66奪三振と三振を奪う力が非常に高い。1軍でも持ち前の奪三振力を見せたいところ。
ここ2年はルーキーイヤーから支配下登録された選手が誕生している。3年連続でルーキーの支配下登録はあるだろうか。
(記事=勝田 聡)
◎巨人育成指名選手
※2020年〜2022年
<2020年>
1位:岡本 大翔(米子東/内野手)
2位:喜多 隆介(小松大谷→京都先端科学大/捕手)※2021年開幕後に支配下登録
3位:笠島 尚樹(敦賀気比/投手)
4位:木下 幹也(横浜高/投手)
5位:前田 研輝(広島工→駒澤大/捕手)
6位:坂本 勇人(唐津商/捕手)
7位:戸田 懐生(東海大菅生中退→KTCあおぞら高→四国IL徳島/投手)※2021年開幕後に支配下登録
8位:阿部 剣友(札幌大谷/投手)
9位:奈良木 陸(府中高→筑波大/投手)
10位:山崎 友輔(玉野商工→福山大/投手)
11位:保科 広一(遊学館→創価大/外野手)
12位:加藤 廉(島田工→東海大海洋学部/内野手)
<2021年>
1位:鈴木 大和(北海→北海学園大/外野手)
2位:高田 竜星(遊学館→BC石川/投手)
3位:亀田 啓太(東海大甲府→東海大/捕手)
4位:笹原 操希(上田西/外野手)
5位:鴨打 瑛二(創成館/投手)
6位:菊地 大稀(佐渡高→桐蔭横浜大/投手)※2022年開幕後に支配下登録
7位:京本 眞(明豊/投手)
8位:富田 龍(志度→四国学院大/投手)
9位:川嵜 陽仁(誉/投手)
10位:大津 綾也(北海/捕手)
<2022年>
1位:松井 颯(花咲徳栄→明星大/投手)
2位:田村 朋輝(酒田南/ 投手)
3位:吉村 優聖歩(明徳義塾/投手)
4位:中田 歩夢(東奥義塾/内野手)
5位:相沢 白虎(桐蔭学園/内野手)
6位:三塚 琉生(桐生第一/外野手)
7位:大城 元(未来沖縄/外野手)
8位:北村 流音(桐生第一/投手)
9位:森本 哲星(市立船橋/投手)