Column

【ドラフト指名総括・巨人】1位・浅野、2位・萩尾は東京ドーム向きのスラッガー!その理由とは!?

2023.01.16

【ドラフト指名総括・巨人】1位・浅野、2位・萩尾は東京ドーム向きのスラッガー!その理由とは!? | 高校野球ドットコム
浅野翔吾(高松商出身)、萩尾匡也(慶應義塾大出身)

 巨人は昨年、屈辱のBクラスに終わった。しかしドラフトを振り返ると、かなり良いドラフトができたのではないだろうか。そんなドラフトを総括していきたい。

 まず1位の浅野 翔吾外野手(高松商)。昨夏の甲子園では3本塁打を放ち、U-18代表でも活躍。打撃技術の高さは高校生離れしており、選球眼も良い。甲子園での活躍にファンの間でも人気が高まった。阪神との抽選の末、巨人が交渉権を手にした。

浅野のプロ1年目を展望すると、まずは二軍でレギュラーとして試合に出場し続けることだろう。最近はNPBの二軍でもトレーニング、技術指導の発達で常時140キロ後半の速球を投げられる投手が増えてきている。速球だけでなく変化球のキレも素晴らしい。まずはそういった投手たちとの対戦し、プロの生活サイクルに慣れて自分の実力を発揮するルーティンを見つけるなど、色々と課題はある。

 その点、浅野は貪欲に取り組める選手だ。2年、3年と年を重ねていくうちに結果を残すタイプではないだろうか。まず二軍では、打率.250前後、本塁打5本以上、30打点以上を期待したい。プロ2年目は二軍でも10本塁打以上、そして一軍で初本塁打。プロ3年目で大飛躍という形が描ければ理想的だ。

 2位の萩尾 匡也外野手(文徳-慶應義塾大)も期待がかかる。ラストシーズンだけで9本塁打を放ち、三冠王に輝いた。パフォーマンスは素晴らしい物を持っており、ライト方向にも本塁打が打てる。メカニズム自体もよく、探究心も高い選手だ。5盗塁している走塁も見逃せない。ただ、守備面はNPBレベルだとかなり苦労するだろう。特に送球面に不安がある。送球が改善されれば、ある程度の不安は解消されるかもしれない。

 浅野と萩尾だが、2人とも守備力はあまり高い選手ではなく、打撃で勝負する選手なので、やや狭く、本塁打が出やすい東京ドーム向きのスラッガーといえる。

 ただ、萩尾はあまり残された時間はなく、一軍で起用される時期で、しっかりと結果を残したい。よくて一軍で5本塁打前後にとどまると、もともと守備で計算できる選手ではないので、出番を失いやすく、他球団も同タイプの大卒スラッガーはキャリア序盤で出されて、数年後には一軍でも起用されずに戦力外となってしまうケースがあっただけにそれは避けたい。

 守備を最低限のレベルまで高めつつ、いつでも二桁本塁打を記録できるスラッガーになれば、理想的ではないだろうか。

【指名選手一覧】

1位:浅野 翔吾外野手(高松商) 〇
世代No.1スラッガー。高校通算68本塁打を放ち、U-18日本代表にも選出。世界大会では1番打者として打線を牽引した。

2位:萩尾 匡也外野手(文徳-慶應義塾大)
大学ラストイヤーだけで、9本塁打を放っているスラッガー。4年秋には三冠王に輝く。

3位:田中 千晴投手(浪速-國學院大)
最速153キロ右腕。上から振り下ろすフォームからのフォークは脅威。

4位:門脇 誠内野手(創価-創価大)
二遊間を守れる171センチのセンスあふれる内野手。4年春季ベストナイン。

5位:船迫 大雅投手(聖光学院-東日本国際大-西濃運輸)
右サイドから140キロ後半の速球を投げ込む社会人屈指の実力派右腕。

選択終了

育成1位:松井 颯投手(花咲徳栄-明星大)
花咲徳栄出身の154キロ右腕。4年春リーグで38.1回44Kをマーク。

育成2位:田村 朋輝投手(酒田南
素材は東北地区No.1右腕と評される149キロ右腕。

育成3位:吉村 優聖歩投手(明徳義塾
左サイドの独特な角度が持ち味で、U-18ではアメリカ戦で好投。

育成4位:中田 歩夢内野手(東奥義塾
青森県屈指の好遊撃手。投手としても140キロ後半の速球を投げる強肩が魅力。

育成5位:相澤 白虎内野手(桐蔭学園
2022年の神奈川を代表する強打の内野手。

育成6位:三塚 琉生外野手(桐生第一
スケール型の大型外野手。打球速度の速さ、飛距離は世代トップクラス。

育成7位:大城 元投手(未来沖縄
身体能力抜群の速球派右腕。

育成8位:北村 流音投手(桐生第一
140キロ後半を投げ込む群馬No.1右腕。

育成9位:森本 哲星投手(市立船橋
最速143キロの速球、切れ味鋭いスライダーで勝負する千葉県屈指の左腕。

選択終了

(記事:河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.29

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.28

【岡山】関西が創志学園に0封勝ちして4強入り<春季県大会>

2024.04.28

【広島】広陵、崇徳、尾道、山陽などが8強入りし夏のシード獲得、広島商は夏ノーシード<春季県大会>

2024.04.28

【長野】上田西、東海大諏訪、東京都市大塩尻が初戦突破<春季県大会支部予選>

2024.04.28

【鳥取】鳥取城北が大差でリベンジして春3連覇<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.24

春の埼玉大会は「逸材のショーケース」!ドラフト上位候補に挙がる大型遊撃手を擁する花咲徳栄、タレント揃いの浦和学院など県大会に出場する逸材たち!【春季埼玉大会注目選手リスト】

2024.04.26

今週末に慶應vs.横浜など好カード目白押し!春季神奈川大会準々決勝 「絶対見逃せない注目選手たち」!

2024.04.23

【春季埼玉県大会】地区大会屈指の好カードは川口市立が浦和実を8回逆転で下し県大会へ!

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!