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甲子園大会第1回出場校の100年の夏の歴史を振り返る ~神戸二中編~

2015.08.04

 私立の高校と対をなす、公立の進学校として知られる兵庫県立兵庫高等学校。その兵庫高校の前身である、神戸二中が第1回甲子園に出場していた。現在でも、自主性、主体性を重んじる自由な校風として知られ、未来創造コースと呼ばれるカリキュラムが組まれるなど独特な特徴がある一方、全校生徒の大多数が部活動に参加するなど、文武ともに活発な高校となっている。

第1回大会では早稲田実と対戦!

第1回大会から現在まで】
神戸二中の夏の甲子園出場は、第1回大会の一回のみで、その後の出場はない。その第1回大会では、初戦で早稲田実業と戦い0対2と惜しくも敗れてしまう。春の選抜でも、過去4回出場を果たすも、最後に出場したのは1966年と50年近く前の話となり、近年では兵庫の野球界を賑わせることが少なくなってしまった。

 しかし、兵庫は夏の甲子園予選に第1回大会から皆勤出場を果たすという記録を持っている。全国でも、第1回大会からの皆勤出場を続ける高校は15校しかなく、貴重な記録を持つ高校となる。

【甲子園よりも長い歴史の定期戦】
また、姉妹校の兵庫県立兵庫神戸高校とは毎年春と夏に定期戦を行っている。特に、春の定期戦では野球部の試合が目玉となり、全校応援も行われ、甲子園さながらの盛り上がりを見せることで有名である。

 この兵庫高校と兵庫神戸高校の定期戦の歴史は非常に長い。その始まりはかなり昔だということだが、全校応援が行われ、正式な試合として始まったのは大正2年(1913年)であると言われている。当時は早慶戦を模す形で行われており、神戸市民を巻き込む盛り上がりを見せていた。第1回甲子園は1915年に始まったため、甲子園よりも長い歴史を持つ定期戦となる。

 かつて、兵庫県の野球の草分け的役割を果たしていた兵庫高校。現在では、活躍が騒がれることが少なくなってしまい残念ではあるが、定期戦のように独自の伝統を守り続けている。また、甲子園予選皆勤出場など、その野球に対する姿勢から、高校野球界を陰ながら引っ張る存在であると言える。伝統の一校として、その存在を忘れてはならない兵庫高校が、再び甲子園でプレーする日を全国の高校野球ファンは待ち望む。


注目記事
・夏よりも熱い!全国の野球部に迫った人気企画 「僕らの熱い夏2015」
・第97回全国高等学校野球選手権大会特設ページ

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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