全国ベスト4のボーイズチームが誇る主将でエースピッチャー・林田 滉生は監督も絶賛のナイスガイ
3月27日から関東地区14会場で開催された、ボーイズリーグの全国大会「スターゼンカップ 第53回日本少年野球春季全国大会」。ベスト4に進出した大分明野ボーイズは、高いチームワークと走塁技術を武器に勝ち上がったが、主将でエースとしてチームをまとめたのが林田 滉生(3年)だ。
試合では主に3番・投手を任され、登板のない試合では遊撃手として安定した守備力を見せる。吉川 真仁監督は「プレーだけでなく、精神年齢も高い選手。あんな選手はなかなかいない」と信頼を口にし、将来性にも大きな期待を寄せる。
礼儀正しく人間力がとても高い選手
林田 滉生(大分明野ボーイズ)
走攻守すべてで抜きんでた高い能力を見せる。昨秋の九州大会では、[stadium]別大興産スタジアム[/stadium]で133キロを記録し、また打撃では広角へ強い打球を連発。さらに50メートル走は6秒2を記録し、中学1年生の時には中学総体の大分県予選で100mで2位に入るなど、俊足も大きな武器だ。主将としても、普段から強烈なリーダーシップでチームメートを鼓舞し、全国大会ベスト4の立役者となった。
「明野ボーイズに入ったのは、戦術面や心の部分で大きく成長できると思ったからです。今は主将をやらせてもらって難しさも感じていますが、僕が一番しっかりしないといけないと思ってやっています」
林田には悔しい経験がある。夏の全国大会である第44回日本少年野球選手権大会に出場した大分明野ボーイズは、初戦で強豪・明石ボーイズと対戦。結果は3対10(5回コールド)と大差で敗れ、全国トップレベルとの差を見せつけられた。
全国の舞台で苦汁を味わい、林田はより高い意識を持って練習に取り組んできたと語る。
「去年は、2年生ながら2度も全国を経験させてもらいましたが、正直一番足を引っ張ってしまいました。全国トップレベルの選手と戦って、全国では通用しないことがわかり、練習の取り組み方から変えないといけないと感じました。その点では、自分でも本当に変わったと感じています」
林田 滉生(大分明野ボーイズ)
心技体すべてにおいて右肩上がりに成長を続けるが、指導する吉川監督も大きな期待を寄せる。中学生離れしたプレーももちろんだが、最も評価するのは野球へのストイックな姿勢だ。
「人間力は入った時から高かったです。小学生の時から有名な選手で、テレビに出たこともありますが、天狗になることも全くない。礼儀正しいし、僕らが言うことにも素直に聞いてくれます。もちろん能力も抜きん出ているので、将来は日本代表するような選手になってほしいなと思っています」
春季全国大会の準決勝では、優勝した東海中央ボーイズに0対8と大差で敗れ、再び大きな壁にぶつかった。春の悔しさを糧に、夏までにどんな成長を遂げるのか注目だ。
(取材:栗崎 祐太朗)