Interview

【野球部訪問・神村学園】 昨夏4強遊撃手を一塁にコンバート!監督の驚くべき真意

2024.03.21


小田監督(神村学園)

第96回選抜高校野球大会、第5日目の第1試合に登場する神村学園(鹿児島)。昨夏の甲子園4強メンバー10人が残り、昨秋の公式戦チーム打率3割8分と強力打線を武器に勝ち上がってきたが、新チーム結成当初は慌ただしいスケジュールの中で準備してきた。

夏の甲子園準決勝から、わずか1週間後には秋の鹿児島大会初戦を迎え、その後はかごしま国体にも出場。野手陣が経験豊富だった反面、バッテリーは公式戦の経験がほとんどなく、多くの不安要素を抱える中で戦った。

「8月21日に準決勝で仙台育英に負けて、翌日の22日に鹿児島に帰りましたが、その時すでに県大会は始まっていて、初戦は6日後の28日でした。 確かに経験者は多いチームでしたが、逆にバッテリーは経験が少なく、まずは野手陣にしっかり守ってもらわなくてはいけませんでした」(小田大介監督)

バッテリーの経験不足を補うため、守備力を固めることから着手した小田監督。その初手は驚くべきコンバートだった。昨夏、2年生ながら背番号6を背負ったショートの藤田 侑駿(新3年)をファーストに据え、打撃力を武器に1年生でベンチ入りした今岡 拓夢(新2年)を正ショートに固定。
そこには一塁手の守備力を重視する、小田監督独自の考え方があった。

「あくまで私が思ってることですが、ファーストの選手が二遊間を守れるくらい守備が上手いチームは、全体の守備力もかなり高い印象があります。昨年の仙台育英も住石(孝雄・専修大進学)君が普段はセカンドを守り、途中からファーストに回ることもありましたが、やっぱり彼のような器用な選手がファーストを守れると、(チーム全体の)守備力が上がるなと感じていました。
バッテリーの経験値がまだなかったからこそ、まず守備のミスを減らすために、守備力の高い藤田を思い切ってファーストにコンバートしました。彼は努力家なので、やってくれるだろうと思っていましたが、しっかり期待に応えてくれましたね」

守備からリズムを作る野球ができたことで、不安要素だったバッテリーは左腕の今村 拓未(新3年)が一本立ちし、捕手には木下 夢稀(新3年)が定着。自慢の強力打線も後押しし、選抜当確まで勝ち上がってきた。

甲子園での戦いについて「神村学園らしい、繋ぐ野球は失って欲しくない。ランナーや思いをみんなで繋ぐ野球を展開して、熱くグラウンドで戦って欲しい」と語る小田監督。難局を乗り越えた神村学園が、一冬越えてどんな野球を展開するか注目だ。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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