オリックス・宇田川優希が覚醒 ネクストブレイクは独立出身の育成スラッガーか
園部 佳太(いわき光洋出身)
10月に行われた育成ドラフト会議では57人の選手が指名された。各選手ともに1日でも早く、支配下登録されることを目指し春季キャンプ、オープン戦へと臨んでいくことになる。
さてコロナ禍に見舞われた2020年以降の育成ドラフトで指名された選手たちは、どのような状況なのだろうか。球団ごとに状況を確認していきたい。
日本一に輝いたオリックスは2020年に6人、2021年に3人、そして今年は5人の育成選手を獲得した。
その5人はいずれも大卒か独立リーグ出身。高卒の選手を長い目で見て育てるというよりは、早い段階で支配下登録できる可能性のある選手を指名している印象だ。
2020年の育成ドラフトで指名された宇田川 優希投手(八潮南→仙台大)は、今シーズン大躍進を遂げた。登録期限直前となる7月末に支配下登録されると8月3日に1軍デビュー。そこから中継ぎとして19試合に登板し2勝1敗、3ホールド、防御率0.81の成績を残した。22.1回を投げ32奪三振と三振を奪う力は抜群で、終盤戦では勝ちパターンにも入ったほど。日本シリーズでも5.2回を投げ10奪三振、無失点と大活躍。シンデレラストーリーを歩みつつある。
宇田川と同期にあたる佐野 如一外野手(霞ヶ浦→仙台大)はルーキーイヤーから存在感を発揮。開幕直前に支配下登録を勝ち取り、開幕1軍入りを果たした。しかし、2年間で1軍出場は12試合にとどまっており、初安打は生まれていない。
昨年のドラフトで指名された育成選手では、大里 昂生内野手(盛岡大附→東北福祉大)と園部 佳太内野手(いわき光洋→専修大中退→BC福島)がそれぞれ2軍で70試合以上に出場し出番が多く与えられている。とくに園部は72試合で6本塁打。これは来田 涼斗外野手(明石商出身)に続いてチーム2位。ウエスタン・リーグでも8位タイ。長距離砲候補としての期待がかかる。
山中 尭之外野手(つくば秀英→共栄大→BC茨城)は35試合の出場で打率1割台と苦しんでいる。
[page_break:2020年〜2022年 オリックス育成指名選手]◎オリックス育成指名選手
※2020年〜2022年
<2020年>
1位:川瀬 堅斗(大分商/投手)
2位:辻垣 高良(学法石川/投手)
3位:宇田川 優希(八潮南→仙台大/投手)※2022年開幕後に支配下登録
4位:釣 寿生(京都国際/捕手)
5位:佐野 如一(霞ヶ浦→仙台大/外野手)※2021年開幕前に支配下登録
6位:古長 拓(九州国際大付→九州共立大中退→東北マークス→BC福島/内野手)
<2021年>
1位:山中 尭之(つくば秀英→共栄大→BC茨城/外野手)
2位:園部 佳太(いわき光洋→専修大中退→BC福島/内野手)
3位:大里 昂生(盛岡大附→東北福祉大/内野手)
<2022年>
<育成>
1位:西浜 勇星(関東学園大附→BC群馬/投手)
2位:才木 海翔(北海道栄→大阪経済大/投手)
3位:入山 海斗(日髙中津→東北福祉大/投手)
4位:茶野 篤政(岐阜中京→名古屋商科大→四国IL徳島/外野手)
5位:村上 喬一朗(東福岡→法政大/捕手)