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「野球が好きでたまらない」野球小僧たちのチーム内バトルを経て、目指すは“甲子園1勝”【野球部訪問・国分中央】

2024.06.12


国分中央の練習風景

昨秋の鹿児島県大会では準々決勝で神村学園に惜敗。この春も準々決勝まで勝ち上がり、鹿児島実に0対2で敗れるも、強豪校相手に接戦を繰り広げるなど、着実に力を伸ばしているのが国分中央だ。

安井渉監督は笑顔で選手たちのことをこう話す。
国分中央には、野球が大好きの子たちが来ていると思います。野球小僧の集まりですね」

今回は、この夏のダークホースとして頂点を狙う国分中央の戦力を紹介したい。
投手陣は、経験豊富な右腕・安藤 寿丈(3年)と左腕・奥 亮太(3年)。安藤は、1年の秋から公式戦でもマウンドに上がり落ち着いたマウンドさばきで安定した投球を見せる。2022年の秋季大会では1年生ながらマウンドに上がり、樟南相手に5対2の完投勝利をするなど、実績は十分だ。

奥は、入学当初ケガをしたこともあり登板機会があまりない中、夏に向けて急成長を遂げている。今季の春季大会は3完投。準々決勝では鹿児島実に敗れるも、鹿児島実打線を9回2失点で抑えるなど結果を出した。そんな奥について安井監督は、「テンポよく投げるピッチャーです。大崩れはしないので計算できます」と信頼を寄せる。この2人の投手にくわえ、2年生の川瀬 聖智の起用も1つのポイントになりそうだ。

奥 亮太(国分中央)

また、野手では遊撃手のキャプテンの東田 誠矢(3年)がチームを引っ張る。副部長でもある庄村孝大コーチは、「東田は野球が大好きな選手です。かなり熱く、みんなを鼓舞して、チームを引っ張っていくキャプテンです。チームの精神的な支柱でもあります」と話す。

東田誠矢キャプテン(国分中央)

安井監督が、「チームの貢献度が高い」と評するのは、二塁手の小池田 俊介(3年)だ。春季大会でもここぞの場面で安定した守備を見せた。さらに、2年生も台頭していきている。内野手の小平 倭士(2年)について、安井監督は、「バッティングも力をつけてきて、守備も安定してきています」と目を細める。小平が三塁・遊撃を守れることにより内野陣に厚みをもたせることができる。また、春季大会準々決勝では鹿児島実の注目右腕・井上 剣也から二塁打を放った柳田 大志(2年)など、2年生も着実に力をつけてきている。

外野では、抑えとしてマウンドに上がることもある川畑 柊斗(3年)が調子を上げてきている。また走攻守にバランスの良い福永 彪馬(3年)もいる。
「外野は競争が激しいと思います」と安井監督が話すように、夏までに、新戦力が表舞台に駆け上がってくることも考えられる。

今年の4月に監督に就任したばかりの安井監督は、「就任する前の状況はよくわからないので実践を通じて、今の状況で判断していくことになります。きちんと力が見えてこない間は、その選手を先発で使うことはないですね」と明言する。安井監督が全てをフラットな目で見ているからこそ、チーム内に競争が起きているのだろう。

安井監督は理想のチームとして、「5得点以上を目指しながらも失点はしないで守りきれるチームです」と話す。守備は鍛えられているだけに、後は打撃だろう。チームでの目標でもある甲子園で一勝を上げるには、好投手攻略は避けて通れない。春季大会では、最速151キロ右腕、井上 剣也鹿児島実)の前に16三振を奪われ完封負けを喫した。甲子園で一勝をするためには、井上のような好投手攻略が鍵となる。

「一人ひとりのスイングの速さと、パワーはだいぶついてきています。後は各打席での対応力です。打席での配球の読みであったり、スピードボールや変化球への対応ですね」と安井監督が語るように打撃の課題は見えている。夏までのカウントダウンは始まっている。主軸のレベルアップに加え、新たなスターが誕生するのか。野球小僧たちが集まる新生・国分中央に注目してみたい。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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