夏直前!高校生期待度ランキング2022 10位-1位 スタープレイヤーが揃う中、トップに輝いた逸材は?
内藤 鵬、斉藤 優汰、松尾 汐恩、田中 晴也、山田 陽翔、門別 啓人
夏直前!高校生期待度ランキング2022
・50位-41位 超高校級右腕、大型スラッガーが続々ランクイン
・40位-31位 全国レベルの左腕、速球派右腕、大型外野手、スラッガーをリストアップ
・30位ー21位 全国実績十分のコンビ、春ブレークの強打者、復活傾向の大型右腕をピックアップ
・20位-11位 世代屈指のスラッガー、遊撃手、左腕、二刀流など実績豊富な超高校級の逸材がランクイン
・10位-1位 スタープレイヤーが揃う中、トップに輝いた逸材は?
高校野球ドットコム人気企画の高校生期待度ランキング。今年も50人の選手をリストアップした。いよいよ10位〜1位の発表である。
10位〜6位
川原 嗣貴(大阪桐蔭)
昨秋の投球を見た時はやや苦しんでいる印象を受けたが、大阪桐蔭の投手でここまで別人のような成長を見せた投手はなかなかいない。長身から繰り出す140キロ後半の速球に、スライダー、チェンジアップ、フォークを投げ分け、センバツ、近畿大会で好投を見せた。6月18日に開催された日本体育大の1、2年生との練習試合で完封勝利を挙げた。長身の速球派右腕で、なおかつ完成度が高い。今年の高校生右腕では上位に挙がって当然の逸材だ。
アピールポイント 昨秋とはまるで別人の成長。長身から繰り出す140キロ後半の速球とフォークは脅威
西村 瑠伊斗(京都外大西)
9位 西村 瑠伊斗投手(京都外大西=京都)
投手として140キロ後半の速球を投げ、強豪校相手にも多くの三振を奪うほどの実力者だが、打者としても注目を浴びている。高校通算50本塁打に達しているが、ゴリゴリの体型ではなく、細マッチョ型。それでも遠くへ飛ばすポイントを分かっている。手元まで球を呼び込んで、高速スイングであっという間にスタンドインさせていく。インパクト時にしっかりと球を捉えるために構えは脱力している。この夏も大暴れを見せれば、上位指名もあり得る。
アピールポイント 投打ともに怪物級。夏では打撃面で大爆発を期待
イヒネ・イツア(誉)
8位 イヒネ・イツア内野手(誉=愛知)
すでに12球団が視察しているという大型遊撃手。両親がナイジェリア人で、日本人にはないバネの強さを持ち、シートノックに入れば躍動感のある動きを見せる。それでいながら、丁寧に打球をさばくなど、日本野球に馴染んで、堅実なプレーを見せる。5月前の時点では高校通算14本塁打だが、常に捉えた打球が多く、本塁打の数字以上に凄さが伝わる。当たった時のスケールが大きい選手。夏では大ブレークすることを期待したい。
アピールポイント 日本人選手にはないバネの強さを生かした躍動感溢れるプレーに注目
内藤 鵬(日本航空石川)
7位 内藤 鵬内野手(日本航空石川=石川)
世代トップクラスのスラッガー。昨春の県大会では5本塁打を打って話題となった。高い打撃技術を持ち、スキがなく、構えには威圧感がある。インパクトまで無駄がなく、コンタクト力の高さが伺える。スイングスピードも実に速く、本塁打だけではなく、高確率で鋭いライナー性のヒットを放ち、高打率を残せる。夏では好投手からどれだけ結果を残せるか。また公式戦で守備面でもアピールできれば、上位指名となりそうだ。
アピールポイント 世代トップクラスのスラッガー。高打率、本塁打量産を生み出す高い打撃技術と高速スイングに注目
浅野 翔吾(高松商)
6位 浅野 翔吾外野手(高松商=香川)
高校通算60本塁打に達したスラッガー。強く振れる選手であり、春の大会ではやや不振に見えたが、練習試合で見せる豪快な本塁打を公式戦の舞台でも発揮すれば、評価されるべき存在だろう。強肩、俊足と身体能力も高い。パフォーマンス、マインドはプロ向きで、最後の夏で伝説を残すような活躍を残したい。
アピールポイント 世代トップクラスのスラッガー。スイングスピード、飛距離は別格。最後の夏は伝説を残す活躍を期待
[page_break:5位ー1位]夏直前!高校生期待度ランキング2022
・50位-41位 超高校級右腕、大型スラッガーが続々ランクイン
・40位-31位 全国レベルの左腕、速球派右腕、大型外野手、スラッガーをリストアップ
・30位ー21位 全国実績十分のコンビ、春ブレークの強打者、復活傾向の大型右腕をピックアップ
・20位-11位 世代屈指のスラッガー、遊撃手、左腕、二刀流など実績豊富な超高校級の逸材がランクイン
・10位-1位 スタープレイヤーが揃う中、トップに輝いた逸材は?
5位〜1位
門別 啓人(東海大札幌)
5位 門別 啓人投手(東海大札幌=南北海道)
今年の高校生左腕では、スケールも完成度もNO.1といっていい。投球動作の時間が短いのが特徴で、素早い動作で、140キロ前半の速球を内外角へ厳しく投げることができる。さらに切れ味が増した高速スライダーで右打者の膝元にも攻めることができる。投球の幅も広く、支部予選では厳しい試合展開でも、慌てずに自分のペースでゲームメイクし、完封勝利を挙げた精神力の強さも見せた。
南北海道大会は好投手対策を徹底していて、得点力が高く、振れる打線が多い。そういう打線を凌ぐ投球術を披露できるか。昨年、春夏連続出場を果たし、3位指名を勝ち取った木村 大成投手(北海ー福岡ソフトバンク)のような評価を受ける可能性を持っている。
アピールポイント スケール、完成度の高さとともに今年の高校生ではNO.1
山田 陽翔(滋賀)
4位 山田 陽翔投手(近江=滋賀)
22年の高校野球の顔。2年夏の甲子園ベスト4、3年春の甲子園準優勝。中心選手としてこれほどの実績を残しているのは山田だけだ。投打ともに、これほど人々の心を揺さぶることができるプレーができる選手はなかなかいない。投手としての能力は本物で、140キロ後半の速球に加え、130キロ中盤のフォーク、カットボール、ツーシームと精度は非常に高く、高校生としてトップレベルの投球ができる。
能力的なものは申し分ない。早い話かもしれないが、十分にプロなど高い世界で活躍できるマインドや姿勢を持った投手だといえる。後は故障することなく、思う存分のパフォーマンスを見せて、また伝説を残してほしい。
アピールポイント 今年の高校野球の顔 伝説を残せるか
斉藤 優汰(苫小牧中央)
3位 斉藤 優汰投手(苫小牧中央=南北海道)
2年生の時から140キロ後半の速球を投げる逸材として注目されてきたが、今では全国トップクラスの右腕へ成長した。現在のプロのスカウトが好むような縦回転の動きが強い投球フォームで。140キロ後半の速球や、切れのあるスライダー、フォーク系統の変化球で多くの三振を記録する。まだ甘さはあるが、馬力の大きさ、投手としての基礎能力の高さを考えても今年の高校生ではトップレベル。
高卒でプロ入りし、早い段階で先発デビューしている投手たちの高校時代と比較しても負けていない。南北海道大会ではさらにベースアップした投球を期待したい。
アピールポイント 高卒で活躍する右投手と比較できるほどの力量を持った逸材
田中 晴也(日本文理)
2位 田中 晴也投手(日本文理=新潟)
投手としてのスケールでいえば、世代NO.1。夏のパフォーマンス次第ではドラフトの目玉に扱われる可能性を持った逸材だ。
昨夏の時点で世代を代表する剛速球を投げ込んでいたものの、まだ投手としての粗さがあった。この1年で、完成度を高めており、世代トップクラスと思わせる威力抜群の速球を投げ込んでいる。マウンドに立てば、おっとどよめかせるような剛腕であることは間違いない。安定した投球を続け、高校野球のレベルでは敵なしと思わせる成長を見せることができるか。
アピールポイント ポテンシャルの高さは高校生右腕NO.1。文句なしの快投を
松尾 汐恩(大阪桐蔭)
1位 松尾 汐恩捕手(大阪桐蔭=大阪)
今年の夏の1位は大阪桐蔭の松尾になった。大舞台に強く、神宮決勝、甲子園決勝のホームランと、ここで目立てば一気に評価が上がるような場面で本塁打を打てる勝負強さはまさに天性だ。センバツの時点ではやや打撃面の粗さがあった。ここにきて打撃フォームも改善されており、また捕手としても1.9秒台のスローイングに加え、キャッチングや立ち居振る舞いを見ても、まさに捕手として輝くべき選手といえる。
近年、NPBでは若手捕手が出てきているが、早くから英才教育したい球団は真っ先に指名するべきと思わせるほどの人材だ。春夏連覇を狙う大阪桐蔭の中心選手として、この夏はどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。
アピールポイント スター捕手というべき逸材。実績、ポテンシャル、技術、メンタルの強さ。どれをとってもNO.1。
またドラフト直前にも期待度ランキングを行うが、激しい争いになることを期待したい。
(記事=河嶋 宗一)