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沖縄決勝17日プレーボール、興南と沖縄尚学の「横綱決戦」の行方は

2022.07.17

沖縄決勝17日プレーボール、興南と沖縄尚学の「横綱決戦」の行方は | 高校野球ドットコム
吉山太陽、盛島 稜大

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 第104回全国高校野球選手権沖縄大会は17日、いよいよフィナーレを迎える。2022年夏甲子園一番乗りをかけた決勝戦は、沖縄の「両横綱」でもある「興南沖縄尚学」の対決となった。春夏秋の公式戦での過去10戦の対戦成績は沖縄尚学の6勝4敗。決勝という舞台では沖縄尚学の3勝2敗、夏の対戦では1勝1敗の五分となっている。3年前の夏決勝では延長13回の激戦となり沖縄尚学が勝利した。今年はどんなドラマが用意されているのか。

147キロ生盛に、4戦3発の禰覇の長打力、投打にタレントがそろう興南

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生盛 亜勇太

 興南のキーマンは、背番号1の生盛 亜勇太投手(3年)。準決勝の未来沖縄戦では、自己最速を更新する147キロをマークして、リリーフで11.1回を投げ11奪三振2失点の好投でチームを勝利に導いた。マウンド上で右手に異変を感じ、給水をする応急処置をしながら、未来沖縄打線から三振を奪った姿はまさに大黒柱そのものだった。初戦から4試合、すべてに登板。準々決勝の宜野湾戦で完封した以外はすべてリリーフで登板した。複数の投手陣をもつ興南。連投となる生盛はおそらくベンチスタートだろう。この夏登板している安座間 竜玖外野手(3年)、平山 航多投手(2年)のどちらかが先発して、生盛が締めるパターンで臨むことが予想される。先発投手陣がどんな状態で生盛につなぐのかも注目される。

 打線では3番の禰覇 盛太郎外野手(3年)から目が離せない。今夏、初戦から3戦連続本塁打をマークした。史上初の4戦連発こそできなかったが、決勝の舞台で4本目のアーチを放てば沖縄県の大会最多本塁打記録に並ぶという。最大限に引き付けてからの高速スイングする姿には、スラッガーとしての将来性を感じる。俊足もある禰覇はチャンスメークもできる打者でもあり、彼抜きでは興南打線は語れない。もちろん4番に座る盛島 稜大捕手(3年)や、今夏大会で本塁打も放っている仲程 雄海内野手(3年)と長田 悠外野手(3年)の1、2番コンビもパンチ力はある。この上位4人を抑えるのは、簡単ではない。

 我喜屋 優監督は今夏72歳となった。校長も務め、2010年春夏連覇を導いた名将である。その時のエースだった島袋 洋奨氏が野球部のコーチに就任している。逸材選手を見抜き、育成して、毎年全国で戦える戦力を整えてきた。春は新型コロナウイルス感染者が出た影響で大会を辞退。その悔しさを胸に甲子園行きの切符を全力でつかみにいく。

[page_break:経験豊富な野手と層が厚い投手陣の沖縄尚学、大ブレーク予感の145キロ右腕東恩納も]

経験豊富な野手と層が厚い投手陣の沖縄尚学、大ブレーク予感の145キロ右腕東恩納も

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仲宗根大斗

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 沖縄尚学は投手力で勝ち上がってきた。今夏4試合で失点は3。しかも準々決勝からの2試合は無失点を続けている。初戦で先発した仲宗根大斗投手(3年)は元U-15代表を経験。3回戦と準決勝で先発した背番号1の吉山太陽投手(3年)は春季大会準決勝(対宮古)でノーヒットノーランも達成した。比嘉佑斗投手(3年)は準々決勝で先発し5回無失点の好投を見せた。この盤石な3人の投手陣で、決勝まで進んできたが、この3人以上にポテンシャルの高さを感じる2年生右腕がいる。

 背番号13の東恩納 蒼投手。準決勝の美里工戦では8回からリリーフ登板した。1対0と緊迫した場面で、いわば「クローザー」のように起用されると、2イニングをパーフェクトに抑えた。最速は145キロ。上からたたきつけるような直球は高めにいくと浮き上がるように見える。分かっていても打てない剛速球を久々に見た気がした。今夏も3回戦と準決勝でリリーフとして起用されてきた。リリーフとして決勝も大事な終盤を任せられるかもしれない。まだ2年生だが球質はナンバーワン。今夏大ブレークの予感がする。

 打線では3番・川満 渚生内野手(3年)、4番・仲田 侑仁内野手(3年)が今夏の大会で本塁打をマークするなど、打線を引っ張る存在。昨年夏の甲子園ベンチ入り野手メンバーでは前盛 魁来捕手(3年)、仲村渠 叶夢内野手(3年)、知花 慎之助外野手(2年)がいる。唯一レギュラーだった前盛は主将としてチームを引っ張る存在。大舞台を経験している自信は大きく、豊富な投手陣をリードしている。

 指揮を執るのは、1999年沖縄初の全国優勝となるセンバツ優勝を果たした時の左腕エース、比嘉公也監督。2006年から監督となり、すでにセンバツ優勝の実績がある。今年で41歳を迎えた。ソフトバンク東浜巨投手を始め、多くの好投手を育ててきた功績は今年のチームにも反映されている。層の厚い投手陣をひっさげチーム10度目の夏の甲子園切符をつかみにいく。

[page_break:興南ー沖縄尚学の過去10戦対戦成績]

興南ー沖縄尚学の過去10戦対戦成績

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<興南ー沖縄尚学の過去10戦対戦成績>
(春季、秋季、選手権)

2010年秋 決勝 興南6-0沖縄尚学
2012年春 決勝 沖縄尚学7-0興南 
2012年秋 準決勝 沖縄尚学3-2興南
2013年秋 2回戦 沖縄尚学2-0興南
2015年春 準決勝 興南2-0沖縄尚学
2015年夏 準決勝 興南3-1沖縄尚学
2017年春 準決勝 沖縄尚学5-3興南
2017年秋 決勝 沖縄尚学4-1興南
2019年夏 決勝 沖縄尚学8-7興南
2021年春 決勝 興南4-0沖縄尚学

(文=浦田由紀夫

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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