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桐光学園、桐蔭学園にとっては今年こそ甲子園出場のチャンス。両校ともに投打の主力が揃う

2022.06.13

桐光学園、桐蔭学園にとっては今年こそ甲子園出場のチャンス。両校ともに投打の主力が揃う | 高校野球ドットコム
針谷 隼和、山口 凱矢

桐光学園、桐蔭学園にとっては今年こそ甲子園出場のチャンス。両校ともに投打の主力が揃う | 高校野球ドットコムトーナメント表
神奈川大会の組み合わせ

 第104回全国高校野球選手権神奈川大会(7月9日開幕)の組み合わせが決まった。今年の春季大会で優勝したのは桐光学園で準優勝は桐蔭学園桐光学園は2012年以来10年ぶり、桐蔭学園は1999年以来の夏の甲子園出場を狙っている。

 2010年以降、甲子園出場をほぼ「独占」してきた東海大相模横浜の2校が、例年と比べると絶対的な強さがないだけに、両校にとっては大きなチャンスの夏といえる。

総合力の高さはピカイチの桐光学園

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針谷 隼和(桐光学園)

 桐光学園は、絶対的な安定感があり、試合が作れる144キロ右腕・針谷 隼和投手(3年)と、138キロ右腕・中平 陽翔投手(2年)の2枚を揃える。打線は強打の石井 嘉朗捕手(3年)、守備範囲が広く巧打の4番・今井 海翔外野手(3年)と能力の高い選手を多く揃える。守備も堅く、走塁のレベルも高いなど、チームとしての完成度が高い。関東大会では強打の健大高崎(群馬)に敗れた経験をどう生かすか。個々の戦力をアップできれば、横浜東海大相模を破る存在になるに違いない。

 初戦は横浜桜陽法政二の勝者と対戦する。古豪・法政二は開幕戦からの登場。毎年、実力あるチームを作るだけに、夏にはどんな姿を見せるのか、楽しみだ。

 同ブロックの強敵は日大藤沢。特に好遊撃手・田上 優弥内野手 (2年)に注目だ。攻撃力は高く、投手力をどこまで改善できるかにかかっている。さらに藤沢翔陵もいる。好遊撃手・水野 朝陽内野手(3年)など、守備力が高い野手が多く、チームとしてもまとまっている。このブロックには湘南地区の強豪が多く、序盤からハイレベルな戦いが期待できそうだ。

[page_break:桐蔭学園はエース山口の負担をどれだけ減らせるか]

桐蔭学園はエース山口の負担をどれだけ減らせるか

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山口 凱矢(桐蔭学園)

 春準優勝した桐蔭学園にはエース・山口 凱矢投手(3年)がいる。躍動感溢れる投球フォームから繰り出す140キロ前半の速球と、切れのあるスライダーで勝負する。ストレートの強さは県内トップクラスで、浦和学院(埼玉)相手に力投を見せた実力派右腕だ。ゲームメーク能力も高く、強豪校相手には山口の登板となりそうだ。その山口以外の投手では春の県大会決勝で登板した今野 翔斗投手(3年)、宇田川 怜王投手(3年)など控え投手の奮闘でどれだけ山口の登板イニングを減らせるかにかかっている。

 打線は県内屈指の大型内野手・相澤 白虎内野手(3年)と、強打者・小林 啓剛外野手(3年)が中心。東海大相模投手陣を攻略した打線は強力だ。関東大会では浦和学院の投手陣を攻略できなかったが、それでも戦力は県内トップクラス。強豪校相手にもその強さが発揮できれば、十分に甲子園は見える。

 初戦は伊勢原平塚農商の勝者と対戦。同ブロックには慶應義塾高がいる。秋は桐光学園に6対13、春は桐蔭学園に4対5で敗れている。シード校と実力差はそれほどなく、好試合が予想される。左の強打者・吉田 雄亮内野手(3年)を中心とした打線は強力で、投手陣は継投策が中心となりそう。攻撃力の高さで桐蔭学園をはじめとした上位校をどこまで苦しめられるか注目だ。

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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