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通算47本塁打のスラッガー、九州、広島の怪童、大阪桐蔭史上最高左腕など神宮をわかせる4人の1年生たち

2021.11.17

 11月20日から始まる今年の明治神宮大会。全国の地方大会を勝ち抜いた10校が集結するが、その逸材を紹介したい。

 今年は投打に逸材1年生が揃うのが特徴で、今大会注目の3名のスラッガーに着目した。

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西日本に超高校級捕手が2名。スラッガー揃いの明秀日立など神宮をわかせる逸材野手たち

注目のスラッガートリオ

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前田 悠伍(大阪桐蔭)、佐倉 侠史朗(九州国際大付)、佐々木 麟太郎(花巻東)、真鍋 慧(広陵)

 体格も、実績も横綱クラスなのが佐々木 麟太郎内野手(花巻東)だ。183センチ117キロと規格外の体格と体の使い方、技術的な動作を熟知するトレーナーも絶賛する打撃技術の高さを兼ね備えたスラッガーで、東北大会終了時点で、高校通算47本塁打をマーク。全国的な注目度を集め、投手のレベルが高い明治神宮大会で、どれだけ評価を上げることができるか。

 その佐々木に並ぶスラッガーとして注目を集めるのが佐倉 俠史朗内野手(九州国際大付)だ。183センチ106キロと、佐々木と体格が変わらない。ポジションも同じ一塁手。九州大会で2本塁打を放ち、大きく評価を上げた。バットを大上段に構えて、歩幅を広げて構える独特の構え。振り下ろすスイングで鋭い打球を連発する。九州大会までの打撃を見て感じるのは、目線が安定していて、しっかりとボールを追うことができている。佐々木はアッパースイング気味だが、佐倉はインサイドアウトを心がけたスイング。タイプは異なるが、いずれにしても超高校級のスラッガーである。

 さらに、この大会で評価を上げることになりそうなのが、広島広陵の真鍋 慧(けいた)内野手だ。189センチ86キロと、恵まれた体格を持ち、中井監督からは「ボンズ」と呼ばれている。中国大会終了の時点で通算7本塁打だが、フォローが大きく、ヘッドスピードの速い打撃を見れば、今後の量産に期待できるだろう。

 果たしてこの3人、神宮大会での大暴れなるか。


大阪桐蔭の前田の完成度が桁違い

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前田 悠伍(大阪桐蔭)

 投手では大阪桐蔭前田 悠伍が注目を浴びそうだ。大阪桐蔭といえば、中学硬式で大活躍した逸材たちが一挙集結するが、その中でも前田は「鳴り物入り」での入学だった。カル・リプケン12歳以下世界少年野球大会では日本代表の一員として世界一に貢献。湖北ボーイズ時代は最速137キロだったが、前田の投球を見た湖北ボーイズの先輩・横川 凱大阪桐蔭-巨人)も絶賛した。この秋は履正社戦や、近畿大会の準決勝の天理戦など、大事な試合では先発を任された。最速145キロの速球を内外角に鋭く投げ分け、さらに切れのあるスライダー、チェンジアップを低めに集める。

 リードする松尾 汐恩捕手(2年)も「丁寧さと強気なピッチングができる点が素晴らしい」と褒め称える。これまで大阪桐蔭には才能が優れた投手は多かったが、「制球力」「球速」「投球術」「フォームの柔らかさ」「メンタルの強さ」の5要素を兼ね備えた左腕は、なかなかいなかった。すでに23年のドラ1がうっすらと見える逸材。神宮球場のマウンドでどんなパフォーマンスを見せるか期待したい。

(記事:河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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