Column

大阪桐蔭は全てが違った…。18年の金足農メンバーが語る打線の凄さ

2021.08.23

大阪桐蔭は全てが違った…。18年の金足農メンバーが語る打線の凄さ | 高校野球ドットコム
2018年金足農ナインと藤原恭大(大阪桐蔭)

 2018年の甲子園で大きく旋風を起こしたのは金足農だ。強豪校を次々と破る快進撃は多くの高校野球ファンを感動させた。その中心だったのが、エースの吉田 輝星だっただろう。伸びのある剛速球を次々と三振を奪う投球は爽快感があった。ただ当時の金足農は、どの選手も個性的で一瞬で吉田以上の話題をかっさらった選手も多い。今回、紹介する菊地 彪吾はそんな選手だろう。

 今回は決勝戦で対戦した大阪桐蔭との印象について話をしていきたい。いずれ高校球児の中でも大阪桐蔭と対戦する機会が出てくるはず。こういうイメージなんだと知っておきたい。

 鹿児島実大垣日大横浜近江日大三といった名門校を続々と破り、決勝進出を決めた金足農。菊地も決勝に勝ち進んだことについて「ついにきたな」と達成感を抱いていた。年明けから誓っていた全国制覇。それも現実味を帯びてきた。ただ菊地は、試合前から大阪桐蔭の選手たちのただならぬ雰囲気を感じていたという。

 ライトを守っていた菊地はすぐに違いを感じた。
「吉田は守っていて計算がしやすいというか、このコースにいけばライトにいくとか、空振りが取れる、打ち取れるボールだというのがイメージができて、実際にその通りの結果になるんです。ただ大阪桐蔭の選手たちは違っていて、これは打ち取れるだろうと思うコース、ボールに対して、バットが追いついてものすごい打球を飛ばすんです。自分たちの予測が外れる。こんな感覚は初めてでした」

 連投の疲れもあっただろう。ただそれでも勢いあるボールを次々と捉え、さらに本塁打になる打球もライトから見送った。

 相手投手の柿木 蓮(北海道日本ハム)の剛速球にも凄さを感じていた。菊地は柿木の前に2打数0安打に終わった。それでも十分にやりきった思いはあった。

 これは大阪桐蔭と対戦経験のある選手の一意見だが、今年も初戦で3本塁打を放っており、やはり甲子園に出てきた大阪桐蔭は非常に怖い。それは共通認識と見て間違いない。

(取材・文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.04

【春季愛知県大会】注目の師弟対決の決勝、享栄が中京大中京を下して8年ぶり8回目の優勝

2024.05.04

1500人近くの中学生が肩肘検診を一斉に受ける!ポニーのお祭り行事・ポニーフェスタは今年も大盛況!

2024.05.04

【新潟】東京学館新潟、糸魚川がコールド勝ちでベスト16入り<春季県大会>

2024.05.04

【神奈川春季大会】東海大相模・藤田琉生が涙の1失点完投!昨秋準決勝で敗れた横浜相手にバットでもリベンジ果たす!

2024.05.04

【大阪】大阪桐蔭、大体大浪商などがベスト16で夏シード獲得、履正社は2年連続ノーシード<春季大会>

2024.04.29

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.29

【福井】福井工大福井、丹生、坂井、美方が8強入り<春季県大会>

2024.04.29

【春季埼玉県大会】今年の西武台はバランス型!投手陣の完封リレーで初戦突破!

2024.04.29

東海大相模の149キロ右腕・福田拓翔が6回10奪三振の快投!「甲子園で150キロを投げたい」とセンバツV・健大高崎の石垣をライバルに!

2024.04.29

【石川】金沢、遊学館がコールド勝ちでベスト16入り<春季県大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>