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清原Jr.に2000安打を達成した大打者の息子も…「父や兄弟がプロ野球選手」の高校球児たち

2021.04.27

 高校球児の中で、一際注目を浴びるカテゴリーの1つとして父が元プロ野球選手、もしくは兄が 現役のプロ野球選手というパターンだ。ジュニアが強豪校のレギュラー、ドラフト候補だった場合、その注目度が大きく増す。今回は父と兄がプロ野球選手の逸材プレイヤーを紹介したい。

 昨年は度会隆輝(横浜-ENEOS)選手、父は元ヤクルトの度会博文さん 関本勇輔選手(履正社-日本大)選手、父は元阪神の関本賢太郎さん がドラフト候補として注目されたが、今年はどんな選手がいるのか。

 まず最初に紹介するのは前田晃洋選手。 父は広島東洋カープの大打者として、通算2119安打を記録した前田智徳さんだ。前田投手は慶應義塾高の投手として1年秋から活躍し、今春の県大会でもベンチ入りし、2試合登板している。この夏も主力投手としての活躍に期待がかかる。

 続いて紹介するのは明徳義塾米崎薫暉(くんが)だ。 父の米崎薫臣(くんじ)さんは1988年のドラフトで近鉄バファローズからドラフト1位指名を受け、近鉄、阪神の2球団で計196試合に出場した内野手として活躍。米崎選手も1年夏、3年春に甲子園出場。父譲りのスピード、抜群の守備力を持ち味にする ショートストップだ。

 続いて紹介するのが福岡大大濠永井大斗だ。父の永井智広さんはダイエーホークスの投手し て、1999年に10勝を上げ、リーグ優勝に貢献。 永井は主に6番ライトとしてセンバツ3試合にスタメン出場している。

 2年生では小池 祐吏(東海大菅生)に注目だ。父の小池正晃さんは横浜高時代に春夏連覇を経験。さ らに、プロでも通算55本塁打を記録。小池選手は中本牧シニア時代から評判の選手で、全国大会にも出場。1年秋から主力打者として活躍。 都大会では満塁本塁打を放ち、そして今年のセンバツでは10打数4安打の活躍を見せてくれた。

 今年の1年生にも注目が集まる。
 まず紹介するのは東海大相模に進んだ山内教輔だ。 父は横浜ベイスターズの前身だった大洋に所属していた山内英雄さん。 武蔵狭山ボーイズでは二刀流として活躍した山内選手は抜群の野球センスを発揮、 特に打撃技術は中学生離れしており、多くの野球関係者が絶賛。そして東海大相模入学後の4 月24日の準々決勝・横浜商戦でスタメン出場している。

 そして中学時代からマスコミにも大きく取り上げられていた小野勝利も今の1年生ではトップレベ ルのスラッガーとして高く評価されている。父は巨人・西武などに在籍して小野剛さんだ。

 大打者・清原和博氏の長男である清原勝吾の慶應大入学で話題となったが、次男の清原勝児も慶應義塾高の合格が決まっており、活躍に期待がかかる。世田谷西シニア時代から父譲りの 豪快な打撃は光るものがあり、複数ポジションを守れるユーティリティ性を兼ね備えたプレイヤー だ。

 さらに、早稲田実業に進んだ山本蒼空にも注目。 山本の父は、星稜で95年甲子園準優勝、慶應大に進み、ドラフト1位で大阪近鉄に入団後、 オリックス、横浜DeNAで活躍した山本省吾さんだ。通算40勝を上げた左投手だった父とは違い、蒼空は堅実な守備とシュアな打撃を持ち味とするショートストップだ。

 他、強豪校・実力校でプレーしている二世選手は以下となっている。

金田一真(戸畑) 父はオリックス投手として活躍した金田政彦さん(02年 パ・リーグ最優秀防御率獲得)
洗平歩人(八戸学院光星)父は中日投手の洗平竜平さん
清宮福太郎早稲田実業)兄・清宮幸太郎はプロ野球選手で弟は全国レベルの左腕

 そして現在、兄弟ともにプロ野球選手なのは5組いる。
田中広輔選手(広島東洋)、田中俊太選手(横浜DeNA)
高浜卓也選手(千葉ロッテ)、高浜祐仁選手(北海道日本ハム)
東妻勇輔選手(千葉ロッテ)、東妻純平選手(横浜DeNA)
則本昂大選手、則本佳樹選手(ともに東北楽天)
川瀬晃選手(福岡ソフトバンク)、川瀬堅斗選手(オリックス)

 そして期待がかかるのが、太田龍太田虎次朗の兄弟だ。 兄・龍投手はれいめい、JR東日本を経て、19年ドラフト2位で巨人に入団。 期待のホープだ。 弟・虎次朗投手は明豊高校の主戦投手としてこのセンバツでは大活躍している。

 清宮幸太郎(早稲田実業-北海道日本ハム)の弟である清宮福太郎(早稲田実業)も最後の夏を迎える。都大会では初戦敗退となったが、最後の夏では自慢の打棒を発揮できるか。

(記事:河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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