開幕カードの神戸国際大附 新戦力も台頭
本塁打を放った西川主将
第93回選抜高校野球大会で開幕戦に登場する神戸国際大附(兵庫)は2月28日、紅白戦、打撃練習などで汗を流した。
前日の27日に続いての紅白戦で、主力組の三塁側チームが能登原健生外野手の先頭打者本塁打、西川侑志主将の本塁打などで、左腕投手が登板した一塁側チームに快勝した。
投手陣ではエースの阪上翔也投手は指名打者での出場だったが、新2年生右腕の中辻優斗投手らが登板。3月6日から始まる練習試合へ向けて順調に練習を続けているところを見せた。
センバツ開幕戦では好左腕・木村大成投手を擁する北海(北海道)と対戦する。西川主将は、
「(高校野球を)見ていただける方にとっても久しぶりの甲子園だと思います。そこで一番に試合できると考えるとワクワクします。注目を浴びるからこそ、良いプレーをしたら讃えていただけると思うし、情けない試合をしたらチームの名が恥じる。冬にトレーニングしてきたことを甲子園で発揮できるようにしていきたい」と意気込みを語った。
ちなみに抽選会では開幕日を引き、6分の1と高確率になった選手宣誓が当たらないか「ドキドキだった」そうだ。
抽選会から時間が経ち、対戦相手に決まった北海についても調べ始めている。YouTubeで映像を見たという西川主将は、「左の木村君は直球も速いですし、変化球もキレている。それと、北海道大会決勝で対戦した旭川実業の(田中楓基)投手はウチの阪上とタイプが似ていると感じた。しっかりと対策をしていきたい」と現時点での印象を語った。北海とは2017年夏の甲子園で対戦している。当時は中学生だった西川主将も、「先輩が対戦した相手だというのはすぐにわかりました。谷口嘉紀さん(現・近畿大)の本塁打が印象に残っています」と縁のある相手との再戦を楽しみにしている。
昨秋の近畿大会準々決勝で右肘痛の影響からマウンドに上がれなかった阪上投手は、グラウンド脇に復帰へ向けたプランを書いた紙を張るなど、練習試合での実践登板へ向けて順調に調整を続けている。捕手でもある西川主将は、「キャッチボールでも球がきてきますし、立ち投げですが変化球も良くなった」と手ごたえを感じているようだ。
板垣翔馬(神戸国際大附)
秋はベンチ入りできなかった新戦力も多く台頭。この日の紅白戦でも板垣翔馬三塁手らが主力組の三塁側チームでプレーした。185センチ100キロ恵まれた体格の三塁手は、氷上ボーイズ出身で2017の北海戦で本塁打を放った谷口嘉紀選手は中学、高校の先輩にあたる。「谷口さんは甲子園で2本打った。国際の打撃に憧れた。僕も打撃が持ち味なので打ちたい」と出場を勝ち取りたい心境を語った。青木尚龍監督は3月1日に現時点でのベンチ入りメンバーを選手に伝える予定だ。
開幕まで約3週間。「対戦相手は決まったので、相手の戦力とウチの戦力を比べて、攻めていくところと強化すべきところを考えたい。ただ、相手もそうですが、自分たちの状態を上げることが大事なので、相手ばかり考えて窮屈にならないようにしたい」と指揮官が構想を語った。
3月6日の練習試合解禁後は、高校や大学とのオープン戦を数試合こなして、19日の開幕に臨む。
(取材=松倉雄太)
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