Column

145キロ&16本塁打の二刀流など近畿8強の神戸国際大附にいた逸材たち

2021.01.26

 過去に甲子園には春夏合わせて6度出場。全国屈指の激戦区にして甲子園のお膝元・兵庫県で強豪校として注目される神戸国際大附。昨秋も県大会を制して近畿大会ではベスト8まで勝ち進んだ。

 選抜出場の当落線上にいるが、春以降も戦いぶりを注目すべきチームには変わりない。そんな神戸国際大附を支える選手を今回は紹介していきたい。

実績十分の選手たち

145キロ&16本塁打の二刀流など近畿8強の神戸国際大附にいた逸材たち | 高校野球ドットコム
西川 侑志と阪上 翔也

 まず紹介すべきなのはエースの阪上 翔也だ。二刀流としてチームを牽引する中心選手で、投げては最速145キロをマーク。一方で打席に入れば高校通算17本塁打を記録する打力を併せ持つ世代を代表する二刀流プレーヤーだ。

 特にバッティングに関しては、グラウンドに設置された30メートルほどの巨大なネットを超えていく大飛球を飛ばす能力を持つ。指導者からも同校のOBである坂口 智隆(現東京ヤクルトスワローズ)を凌ぐほどのポテンシャルを持っているという声も出ている。

 大きくゆったりとした構えから、振り下ろすようにボールを捉える阪上。その潜在能力を活かし、1年生の春からベンチ入りを果たし、バッターとして活躍。旧チームでもスタメンを張るなど中心選手としてバットを振ってきたが、新チーム発足時から投手にも力を入れることとなる。

 チーム事情から青木 尚龍監督に「阪上が投げられなければ優勝は難しい」の一言からだったが、公式戦を通じて徐々に感覚を掴み、角度のあるボールを投げ込み続けチームの県大会優勝に貢献した。準々決勝・京都国際戦では登板を回避したが、投打にわたって春以降も注目していきたい逸材である。

 その阪上とバッテリーを組む西川 侑志は西日本を代表する好捕手。軽快かつ力強いステップから勢いを付けた二塁送球は1.9秒をマーク。強肩捕手としてチームを牽引すると、バッターとしては4番として強打の神戸国際大付打線の中心に座る。

 チームの主将として攻守にわたって神戸国際大付を支える大黒柱として近畿大会は打率.444をマーク。コンパクトながらパンチ力あるスイングで春以降も活躍なるか注目したい。

 阪上、西川とともに打線の中軸を担う武本 琉聖も力のある選手だ。旧チームよりスタメンを張り、2019年の秋季近畿地区大会の智辯学園戦では同学年の西村王雅からホームランを放つなど活躍し続けてきた。

 フォロースルーは小さいが、リストを柔らかく使い、ボールを払うように捉え、鋭い打球を飛ばしていくのが印象的な武本。今年は3番に座ると、近畿大会では打率.200と沈んだが、出塁率.556と繋ぎ役に徹してチームの勝利に貢献した。

 その他にも、中学時代には神戸中央シニアでジャイアンツカップを経験。全国大会の出場実績を持ち、近畿大会では打率.429を記録した堅守巧打の栗原琉晟。忠岡ボーイズ時代には大阪桐蔭池田 陵真とともにプレーし、軽快なフットワークを活かした広い守備範囲が光る木村 修太など力のある選手たちが揃う。

 選抜発表は29日だが、神戸国際大付に吉報は届くのか。聖地・甲子園で彼らのプレーが見られることを期待したい。

(記事=田中 裕毅

関連記事
近畿8強・神戸国際大付(兵庫)はなぜ毎年強力打線を築き上げられるのか
【選手名鑑】近畿大会8強入り!兵庫王者・神戸国際大付の注目選手を一挙紹介!
選抜出場候補全132校一覧

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.16

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.16

【大阪】17日に抽選会!打倒・大阪桐蔭なるか、大阪学院大高や興國などはもちろん、ノーシードの履正社の対戦相手も注目<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.16

青学大が中田、藤原のタイムリーで逆転に成功!1点をリードして後半戦へ!【全日本大学選手権決勝】

2024.06.16

【東北】17日に準決勝!近年強さが目立つ青森勢か、盛岡大附の復活Vなるか<地区大会>

2024.06.16

大阪工業大の新入生に八戸学院光星の二塁手、敦賀気比、東海大星翔の正捕手など甲子園組や近畿の逸材が入部!

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】

2024.06.11

センバツ出場・東北のレギュラー左翼手がプロボクサー挑戦へ! エースはENEOS、主力は國學院大、国士舘大などへ進学【卒業生進路】

2024.06.16

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.14

15日に夏の甲子園抽選会!超激戦区・愛知が誇る逸材を一挙紹介!素材の宝庫・愛工大名電、中京大中京の149キロ右腕…そしてモイセエフはどこまで成長したのか?今年も全国クラスの逸材が点在!【注目選手リスト】

2024.06.11

【北海道】旭川支部の抽選会は12日!旭川実、旭川志峯など強豪の初戦の相手に注目<夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得